今期2回行った相模湾 瀬の海 深場アカカマス
もともとこの釣り物自体は相性がよくないみたいですが、美味しさと楽しさで好きな釣り物で、
少しずつですが、見えてくるものが変わってきてます。
釣る腕が下手でも、釣れる時期が年々年末にずれ込もうとも、
デカカマスの旨さは変わりません!
30cmを超えた型からその旨さを見せ始め、35cmぐらいからは大カマスの片鱗
いまだ一度しか食べれていない40cm越えとなると
「こんなの~カマスじゃね~っ」
と言ってしまうカマスを超えた味を求めての釣行、楽しいです。
決してそのデップリ感が写真では伝わらない、
そう、そういう釣り人にしか知りえない経験をしに、相模湾に集う人も増えているみたいですw
毎度書きますが、ここで書いている釣法は、練に練ったものをのせているわけではなくあくまで個人的な思い込みで書いている一年後にも思い出せるための備忘録です。できるだけ、選択理由も添えてますので、参考にする場合は、自分のスタイルに合わせて調整してください。特にこの釣り物は下手ですし。
今期、少しみえてきた点を書いておきます
1)針
2)集魚
3)誘いと駆け引き
■ 針
まずは針ですが、それぞれの釣り人のスタイルで大きく2分されてます。
アカカマスの大きな特徴として、口が堅く、かつ鋭敏で小さいということ。
口が堅いので、しっかりアワセないと針がほとんど刺さらず、海面まで断続的に暴れ続けるカマスは、途中でバレます。
カエシのある針で、取り込みが難しいのは、針が刺さりきっていないため。
ある程度刺さりが甘い場合でも、バレを防ぐためにネムリの入ったムツ系の針を使うか、しっかり貫通させてバレを防ぐ直線形の針を使うか!
人それぞれに好みもあるでしょうし、適性もあると思いますが、明確に意識して組み立てるべきですね。釣法も変わってくると思います。
また、口が鋭敏であるので、ハリスが切られる可能性があります。
対応としては、長軸の針、チモト保護、太目のハリスはすぐに思い当りますが、チモト保護は手間がかかるのと現場で対応できないし、餌の動きが変わる可能性があるので、個人的にはできるだけ避けたいです。
太ハリスは、以前書いたことありますが、150mぐらいの深い所だと全く問題ないです。(今期も泳がせでマルッチさんが16号でバシバシカマスに食わせてました)
現状の個人的な好みだと、ネムリでバラさないより貫通力かなと思い始めました。共存は少し今の釣り方では解が見えてこない。
近々では貫通力のある長軸針と、ハリス7~8号で、釣れたハリスは必ずチェックして、チモト保護をしないという選択で進めようと思います。
ムツ/丸海津だと17号前後が基本サイズです。
貫通力に頼るなら、針先のナマリは、貫通不足によるバレへ影響しますので、餌付け時に確認しておいた方がいいです。
■ 集魚
基本的には、集魚はあった方がいい感じですが、とにかく瀬の海はサバが多い時がある。なので、付けたり取ったりは面倒な人はつけないほうがいいです。
そして、面倒でない人は、外道がいないなら、チモト周辺の集魚は付けてみた方がいい。邪魔にはならないことは今回良くわかりましたし、
グリーン系の夜光玉は、活性が出始めたぐらいの時は、カマスが餌を見つけるのにプラスになりそうでした。
■ 誘いと駆け引き
どの魚についても同じとも言えますが、カマスは餌の動きに敏感です。
かつ、まるかつさんがおっしゃるように口が大きく開かないので、捕食が一気ではないです。
どの宿仕掛けも共通にハリス長が60cmぐらいと長いのは、速い動きに対して嫌う傾向があるからだと感じてます。
カマスが底付近に固まって活性が低い時は特にですが、ほぼ静止か緩やかな動き程度の誘いが基本となると思います。
ハリスを長くとるのは、特に幹、接続具、おもりをカマスが嫌っているわけではないです。
活発に餌を追い始めた活性が上がっているときは、ハリス長を短くして、幹を詰め、多針に切り替えても問題ないし、その方がアタリもとりやすく数もでると思います。
その見極めができないなら長ハリス、少ない針の仕掛けから始めた方がいいですね。
活性が低い時は特にですが、カマスは一気に捕食せず、餌をくわえたまま泳いでる事があります。
竿先には、モタレがでるだけ。
話を聞いてないと見逃すようなレベル。
これをフッキングまで持っていくのは、いまのところ私は数回しかできてないですが、上手な人は結構な確率でとってます。
少しずつ食い進めていると思いきや、やけに長い事くわえてるだけなので、我慢ならずに合わせるとスカります。
何度か成功してるケースでは、かるーくテンションを張ってひっぱると、拒絶するかのような動きとともに食い進める場合があったので、その後のフッキングはうまく行く場合があります。
やはり、小さくガガガガッと食い進めるとこまで何とかもっていっての「オリャ」がいいですかね。
モタレ以外の時は、即合わせはやはりスカるケースがあるので、少し待って小さくてもアタリが連続的になった瞬間に「オリャ」がよさそうと今は感じてます。
アワセる時の「オリャ」は、しっかりフッキングさせるために、俊敏に目一杯! 150号オモリでも、動きは小さ目でもいいのでしっかり仕掛けを高速に動かす、これでもかの目一杯です。
向こうアワセとかじゃ、乗ってもまず途中でバレます。
カマス自体は小さいので、鋭利な針を固い部分にグサッと貫通させるイメージです。
誘い下げで、枝ハリスが落ち切ってない時に合わせる場合は、アワセの力が針まで伝わるわけはないので、合わせた後、手巻きで必死で巻き上げてさらにもいっちょアワセるぐらいしっかりアワセてください。
しっかり貫通させたら、多少暴れてもバレないので、群れで動くカマスですから追い食い狙いも大いにありです(俺は追い食い狙いがすごく下手です)。
順番的には説明が逆になりますが、特徴的なのは、カマスは活性の具体で釣り方が極端に変わります。
活性が低いとき、通常の魚ならまったく口を使わないことが多いのに対し、カマスはポツポツ拾える程度の挙動を示す点ですね。
活性が高いときは、手返し勝負になりますが、2012年はそのタイミングに出会えませんでした。
両方対応できるような準備をしていきたいと思います。
以後は一般情報
■ 釣期
10月~12月の釣り物ですが、海水温が高いここ数年では11月後半~12月前半が盛期で、年始まで続くことがあります。
夏の浅場のミズカマスとは別物です。同じカマス乗合と表現されますが、大カマス、本カマスと書かれているのがアカカマスで、その中のデカい奴が別物の旨さです^^
トップ40尾を超えるピークは3日間ほどで、ピークを外すと急に半分以下になり、ピークは明確な周期性があります。ハズすと気まずいのでピークの周期は書きませんが、ご自分で釣果データを並べて調べてみてください。小さい山と大きい山が2つの周期が繰り返されますので、しっかり予想して狙い撃ちしてみてください。
蛇足:アカカマスの釣果の周期性がみえているは、アカカマス特有のものというわけではないです。船釣り.jpのデータをとるようになって、どの釣り物も、・限定された魚種、・限定されたポイント、・複数の釣り船 で釣果データを分析すると、魚種に限らず明確に周期性が見える事がわかってます。アカカマスは地域限定で、限られた群れを追うことが多いので、特性が見えているだけです。このデータの中に別の群れを追う船が一艘入るだけで、急にこの周期がみえなくなるので、本気で船宿と組んでポイントまでデータに入れ込めば、相当な精度での予測が可能になると思います。
■ タックルその他
水深は120m~200m程度。底に固まってる時は160~190m。活性が高く浮いてくるときもあるので、その場合は船長から水深指示が飛びますのでリールカウンターと船の魚探とのズレを頭の中で補正できるようにしておいたほうがいいです。
PE3~5号 300mは巻いておいた方がいいです。
オモリは120号か150号で、底を切っての釣りなので予備おもりは1個。
活性が高い時は、群れが浮いたり、移動が激しくなります。イカ釣りと同様スプール性能と巻き上げ速度も影響するほどの手返し勝負になってきます。
あわてるのが一番最悪なので、長めの仕掛けの仕掛けさばきは、通常でも速くできるように練習を意識しておいてください。
竿は、竿先が敏感な先調子。2m前後がいいと思います。
今使っているAグリップネライ210Hだと、少し胴に入り過ぎで、誘いと急峻なアワセには力と瞬発力が必要になるので、カマスには最適ではないですね。
ヤリイカ竿ぐらいがいいと思います。
■ 餌
他の種類を試してないですが、サバ短冊は少し細目、短めで使ってます。6mm×60mm×厚みは2~3mm
これは捕食が遅いので食い込みをよくするために、短めにしてます。
宿支給を使う場合は特にですが、ハサミで成形して回転しにくくしてから餌の端の中心線にチョン掛けです。
サバが多い時は、できるだけ光沢のない部分を選んでます
■ 巻き上げ
カマスは口が堅いため、口切れの心配は少ないです。速度MAXで巻き上げる人も多いぐらいです。
私は、カマスが暴れる事ができない速度まで上げるのを目安にしていて、ひ弱な電動を使っているので、大体スプールの糸巻量が減っている状態ではほぼMAX。海面付近では若干絞り気味程度で巻いてます。
■ 取り込み
カマス釣り仕掛けはハリスが長いのと、浮いた棚を探ることもあるので、かなり全長が長いです。
そして、口が堅くて針掛かりが浅い場合も多いため、取り込み時の海面バラシが多い魚です。
イカ釣りをイメージして、ゆっくりでもいいので魚を船内にいれるまで、仕掛けを常に止めることなく上げ続けてください。
カマスは深い所から一気にあげても元気なので、仕掛けを止めたところでひと暴れしたらサヨナラです。
■ 外道
通常の外道はサバです。
外道と言えないブリ(ワラサじゃなくて本当のブリ)が、針掛かりしたカマスに喰い付いてくることが、結構あります。
狙うお客も多いです。
カマスの乗合と同乗することもありますので、予約や申込みするときに必ず宿に確認しておいた方がいいです。
泳がせ系は楽しい面多いですが、混んでいるときは迷惑をかける面も多々ありますので気を付けましょう。
やる場合は船長に許可をとり、他のお客にも周知を徹底し、迷惑をかけた時は一言かけましょう。
■ 船宿
大磯 恒丸
大磯 与宗丸
江の島 渚丸
平塚 庄治朗丸
茅ケ崎 一俊丸
その他、スポットで大磯、平塚アタリの船がでるので、同じ群れを追っている時は空いている船をさがしてください
■ 料理
35cmを超えるあたりから脂の乗りは格別です。
炙り、塩焼き、なんでもいけます
焼いてる傍からでてくる水分がみずっぽい?いえいえ、釣ったその日に食べる塩焼きは、カマスの概念を覆してくれます。
少し小さ目なものは干物で少し水を抜けば、よりおいしくいただけます。
基本カマスは足が速いので、なるべく早く食べた方がいいです。熟成するにしても軽く水抜きや保存方法などにも気をくばってください
今期食べた酢締め等、今後も料理をいろいろ試してみますが、
いつ釣っても、カマスって魚くさーーぃと思っている肉好きの私が驚くほどの旨さを持つ、デップリカマスにチャレンジしてみてください!