個人旅行の勧め


旅のスタイルは人それぞれ。食べ物の好みが違う様に、旅行の仕方も個人個人で全くといっていいほど異なる。その中で、私が好んでするのが個人旅行。移動手段も宿泊も食事もすべて自分で手配する。これらを苦労と考えるか、もしくは楽しめるか、多分そこが大きな分かれ道になる。

私にとっては、自分で手配することが楽しくてしょうがないし、勉強にもなる。とにかく自分勝手に行動したい私にとって、人が決めたスケジュールに従う事がなんと苦痛か。団体行動になれば、人に迷惑をかけてはならぬと、道端の屋台の料理にも遠慮しがちになるが、個人旅行となればどうでもいい。体を壊しても2、3日滞在を伸ばせばいいのである。観光スポットも多くは廻れないかもしれない。ホテルもグレードを落とすことになるだろうし、レストランも場末の小さな食堂になりがちである。それでも個人旅行に魅力を感じるのは、私が求めているものが、個人旅行に潜んでいるからであろう。

最初個人旅行を始める頃、一番気にするのがその日の宿である。目的地に到着してから宿を決める場合が多い個人旅行では、ちゃんとした宿が決まるかどうかが不安である。しかし、普通の旅行者が訪れる様な場所には、宿泊する場所は必ずある。レストランの2階であったり、どう見てもただの民家であることも多いが、場所にこだわりがなければ泊まれる。「豪華なホテル」に大金を払って泊まることに価値を見出せない私にとっては、道端をあるいて「泊まれるところ知らない?」と聞いて「あの先の**さん家なら泊めてくれるよ」とか「あのゲストハウスは止めといたほうがいいよ」等と情報を集めながら現地の人とふれあってその日の宿を決めることが、旅の楽しみの一つとなっている。せいぜい祭りとかに重ならない限り、宿は決まる。ただ、ツアーで団体で予約するよりもさすがに同じランクのホテルだと割高になる。というよりツアーで泊まるようなホテルには泊まらない。ただ、少しランクの高いホテルに泊まる場合でも複数で泊まったり、空港や駅の観光案内所で情報を集めておいてたり紹介してもらうことで、結構割引が得られたりするものである。やっぱり私にとっては「豪華なホテル」より「気楽な宿」が素敵である。

体調


旅先での病気も非常に不安なものである。何が大変っていえば、医者に病状を説明できないことである。英語が通じる医者がいるとは限らないし、いたとしても微妙な病状を表現するのは母国語じゃないとなかなか難しい。私は、旅行に出る前は少なからず体力作りをしていく。携帯する薬をうまく使うことでたいていの事はしのげるが、最後は体力勝負のところはある。後は運であろう。幸いな事に、私は今のところお腹を壊すのと風邪程度しか旅行中には経験していないが、海外でお腹を壊したときの症状のすごさは、想像を絶する。ちゃんと水分を取って脱水症状になるのだけは避けよう。大人だったら大きな事にはならないと思う。

世界中どこ国に行っても必ず高級ホテルは存在する。それも欧米スタイル。英語が通じ、まるで欧州や米国で生活している様である。あくまで自国の生活スタイルを変えないで、観光スポットを巡る旅行。私にとっては心に残るものではない。わずかに有名地の風景を残して地名さえも忘れてしまいそうである。やはり、全く違った環境に身を投じることも、旅を楽しむ一つの要素ではないか。

言葉


何年間も英語を勉強したにも関わらず、私は英語が達者ではない。ただ、実際個人旅行にでて、観光地を外れてしまうと、英語は役に立たない。観光地の周りにいれば英語の有効性はすばらしいが、ついつい路地裏に入りたがる人間はその有効範囲を超えてしまう。こんな状況で何が大事かというと、現地語の挨拶とジェスチャーでなんとかしてしまう度胸である。店や通行人に入るときに現地語で「こんにちは」と一言かけてから会話に入ると、後は雰囲気が和んで何とかなるものである。どこの国にも好奇心旺盛な輩はいるため、興味を示してくれば、時間なんか気にしていない人間たちががやがや沸いて楽しい時間を過ごせる。ただ、最後は筆談になるので筆記具も携えておくことをお勧めする。後、数字はある程度現地語でわかるようになっていると、何かとトラブルを防ぐことができる。

食べ物


日本人には醤油や味噌の香ばしいにおいはたまらない。私も根っからの日本人のため、例外ではなく好きである。ただ、海外に出かけてどうしても体験したいのは、現地の食事である。どんな食材があり、どんな香辛料でどんな味付けの料理があるのだろうと興味は尽きない。その土地の気候に慣れるまでは、どうしても体に合わなかったり、どうしても口に合わないものがあるが、概して驚きと喜びを伴ってくれる。若干臭かったりするのが普通であるが、大衆食堂らしき店があると、すぐ入ってみる。注文するのも一苦労だが、「美味しい」くらいの現地語を覚えているだけで、お勧めの料理はでてくるものである。なんとか家庭料理まで食べてみたいのだが、自分から食べさしてくれとは言いにくいので、招待があるほど仲良くなる縁があるときは、ラッキーである

安全



日本は治安が特別にいい。確かにそうである。強盗や引ったくりに遭う確率が非常に低く、夜一人出歩いていてもまず安全である。だが、一歩海外に出るとそこには危険が待っている。少しでも気をゆるめれば自分の荷物は他人の物になるし、いつ襲われるかもしれない。自分の身は自分で守らなければ、誰も守ってはくれない。そんな状況に自分を置くことは得策ではないかもしれない。しかし、日本にいても基本は同じである。世界のあたり前を学んでおくことも重要である。いいか悪いかでいうと、安全であることほどいいことはないが、日本の素晴らしさを実感するためにも、また、いざ自分の環境が変わったときへの対応のためにも、留意すべき項目に考えを巡らせておくことも大事だと思う。決して当たり前であってはならないが、現代の価値観では物は共有するものではないために、物欲が自然に発生する。いかに容易に、もしくは多くのものを所有しようと人が躍起になるのは大しておかしな事ではない様に思う。自己防衛の大事さはもとより、平和な世界ではお人好しで済むがすきを見せることによる犯罪の誘発も、また、世間から見ると善しとしないことを、心に留めておくべきである。

服装


誰でも旅行するときには、場所に応じて服装に気をつける。変な話であるが私が個人旅行するときは、安全性を少しでもあげるために、なるべく貧乏そうなナリをして歩くことにしている。まーリュックをしょって歩いている旅行者自体はたいした金持ちとは思っていないだろうが、やはり私は日本人の顔をしている。それだけで標的になる可能性は否めない。歩いているとたまに視線を感じるが、どんな汚い身なりをしているときでも意外と靴を見ていることである。それは、途上国と呼ばれる国に顕著におもえる。まー普通に個人旅行を続けていれば、2週間ほどで、あんまり金持ちには見えなくなるのが当たり前なので、気にするほどではないが。

いろいろ書いたが私はツアー旅行を否定しているわけではない。食べ物の好き好きがあるように旅にも特徴があって、私は個人旅行が好きなだけである。ただ、ツアーは何歳からでも可能だが、歳をとってからは個人旅行をはじめるのはなかなか厳しい面がある。多種多様な適応力や体力が必要であり、それらは若い時の方が優れているからである。是非、個人旅行にチャレンジしてください。でも無茶はしないで。

携帯品


私が旅行するときの携帯品である。場所によって防寒着が追加される
少しでも参考になればどうぞ


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