- (その1)船釣りをはじめる人のために
- (その2)どの釣り座が釣れるのか?
- (その3)船釣りでの服装は?
- (その4)アニサキス食中毒の予防
船釣り初心者講座
--- 船釣りをはじめる人のために (第五版) ---

船釣り(沖釣り (おきづり:船で沖まで出て釣る釣りの事。船釣り) )は、非常に贅沢な遊びです。
船長が知識と経験を駆使して魚が釣れるポイントへ連れて行ってくれ、そこで釣りやすいように船を操船してくれる。
ほとんどの場合、餌も用意してくれて、後は釣るだけ!みたいなお膳立て。
ただ、結構なお金もかかります。
ですから、気持ちよく釣って、目一杯楽しみたい。
少し始めるには敷居が高く感じますが、意外とそうでもないんです。
ちゃんとできれば、釣れないわけはない!
それが船釣りです!
このページでは、船釣りを始めるにあたっての注意点を、少しでも船釣りファンが増える事を願って、できるだけ重要な点から説明していきます。
■最重要事項
1.船長(船頭)の指示に従う
まずは、釣りに限らず船に乗る場合、この一点は無条件で従わないといけない掟です。
お金を払っているからお客さんの方が上なんて考えは、海の上では持っちゃいけません(船に乗る前はいいですよ!^^)。
飛行機と同じ、船の上ではキャプテン(船長)の指示は、どんな理不尽と感じようと従ってください。
これができない人は、船に乗ってはいけません。
乗船している全ての人の安全を考慮して、専門の免許を持って船を出しているのが船釣り(遊漁船)なんです。
あと、わかんなかったらなんでも船長に聞きましょう。
魚の食べ方まで全部教えてくれますよ。
2.船酔い対策
船釣りをはじめる上で、最もネックになると思われる点。
それは船酔いですね。
船釣りの場合、一日船と呼ばれる形態だと船に7時間以上乗っています。
よっぽどの事がない限り、一度出船すると帰港しません。
船酔いすると、気持ち悪い状態で長時間我慢し続けないといけない。
乗り物酔いの可能性がある人は、予防対策だけでなく、半日船(4時間ぐらい)で試してみる等の準備を怠らないでください。
お金を払って、一日苦しむんじゃ~ね~
船酔いに関する注意点は、別途後半に、詳細に記載します
■たくさん釣るためのキーポイント

いきなりで順番が逆な感じがするかもしれませんが、やはり釣りをするんだから魚をたくさん釣りたい。
しかし、いろんな事を教わっても一度に実行できる人は、そうそういません。
そこで、気をつけておいて欲しい点に絞って最初にあげておきます
これができれば、だいたいの釣りで、人並みに釣れると思います
意外とたくさんのことを気にしないといけない船釣りですが、釣れないときはこのキーポイントを思い出してみてください。
1.船宿仕掛け
初めて釣る魚の場合、まずは船宿 (ふなやど:釣り船や屋形船を生業とするお店の事) さん(釣り船を出しているお店)がすすめてくれる船宿 (ふなやど:釣り船や屋形船を生業とするお店の事) 仕掛けを使いましょう!
船宿 (ふなやど:釣り船や屋形船を生業とするお店の事) 仕掛けは、魚種、ポイントなどを考慮して、誰もが扱いやすいシンプルなものが用意されています。
詳しくなってからは、市販の釣具店で購入したり、自作したりして、自分の腕を磨くのも楽しいです。
上手に扱えない複雑なものはトラブルのもと!、シンプルイズベストです。
2.餌付け
餌の付け方は、釣りの基本中の基本。
魚と接する部分ですから、失敗すると本当に釣れません。
まず船長が最適な方法を教えてくれますから、納得いくまで説明を聞いて、確実に正しい付け方をしてください。
丁寧過ぎる事はありません。
釣れない時は、船長にチェックしてもらうぐらいでいいです。
3.棚取り
棚とは、仕掛けを留めておく海の深さです。
船長が放送で指示してくれます。
魚のいる深さに仕掛けを留めないと釣れるもんも釣れませんから、しっかり指示を聞いて、着実に仕掛けをとどめておくべき深さを調節してください。
多くの魚は横へは良く動きますが、縦の動きが下手な魚も多いので、棚は多く釣るために重要です。
■はじめるために必要な物

正直なところ、お金さえあれば全部借りられると思います
なので必要なのは財布^^
しかし、釣った魚をちゃんと持ち帰って美味しく食べるためには、クーラーぐらいは買っておきたいです。
続ける可能性が少ない場合は、安価な発砲スチロールのケースでも構わないです。
服装やら釣具やら色々なものがありますが、余裕があるなら釣り具屋で揃えるのがいいですが、一度船宿 (ふなやど:釣り船や屋形船を生業とするお店の事) でレンタルして、やってみてから買うってのがオススメです。
結構自分にあった道具も釣り物 (つりもの:釣り船で掲げる目標とする魚種や釣法で、もっとも本命とする魚の名前の場合が多い。例としてマダイとか根魚五目等) も、やってみないとわからないですから。
■トイレ
安心してくださいと言えると思います。
相当古い船でない限りトイレは付いてます。
女性の方でも問題ないです。
ただ、気になる方は一応電話ででも確認してください。
私は確認したことさえないです。
場所は普通、船尾(とも)側にあり、男性用には小便器が操舵室前付近にもついている場合が多いです。
ここからは、船釣りでの手続き、用語、作業を時系列に合わせて説明していきます。
情報は多いですから、一つずつクリアしていきましょう!
■釣り物
これは乗船する釣り船で狙う、魚種の事です。
釣り方(釣法:ちょうほう)を示す場合もあります。
旬な魚や釣れている魚、得意な釣り物 (つりもの:釣り船で掲げる目標とする魚種や釣法で、もっとも本命とする魚の名前の場合が多い。例としてマダイとか根魚五目等) を船宿が選択して、釣り物 (つりもの:釣り船で掲げる目標とする魚種や釣法で、もっとも本命とする魚の名前の場合が多い。例としてマダイとか根魚五目等) として掲げています。
例:マダイ、LTアジ、根魚 (ねざかな:海底のごつごつとした岩場などに住む魚) 五目
LTアジとあれば、アジを狙うんですがLTはライトタックル (らいとたっくる:小型軽量のリールや柔らかめの竿、細いラインで組み合わせた従来よりも軽めのタックルのこと) の略で、軽量小型の手軽に扱える釣具でのアジ釣りです。
船の中でオモリや糸の太さを統一することがありますので、事前に情報を手にいれておく必要があります。
「根魚五目 」の場合は、五目はいろいろな魚という意味で、根魚という海の底部分にいる魚を示していて、一種類ではなく、底にいる魚をいろいろ狙うって事、いや、底を狙うといろいろ釣れるってのが現実です。
船釣りをはじめるにあたっては、まず釣りたい魚を選びましょう!というか選べます。
船釣り.jpでは日々の釣果 (ちょうか:釣れた魚の数) リストと共に、釣り物もリアルタイムにリストアップされますので、最近どんな釣り物があるか知りたい場合等、参考にしてください。
一番手軽で基本を学ぶにいいと思うのは、半日のLT (らいとたっくる:小型軽量のリールや柔らかめの竿、細いラインで組み合わせた従来よりも軽めのタックルのこと) アジかメバル釣りぐらいかと思います。
数も釣れますし、外れなく美味しいですし。
■船宿
釣り物 (つりもの:釣り船で掲げる目標とする魚種や釣法で、もっとも本命とする魚の名前の場合が多い。例としてマダイとか根魚五目等) が決まったら、どの船宿で釣るかを決めないといけません。
船宿 (ふなやど:釣り船や屋形船を生業とするお店の事) とは釣り船を出しているお店です(現在の船釣りの世界では、特に宿泊施設があると言うわけではないです)。
船宿 (ふなやど:釣り船や屋形船を生業とするお店の事) の決め方は人それぞれです。
料金、サービス、設備、船長の腕、人柄、客層、アクセスのしやすさ、釣果 (ちょうか:釣れた魚の数) 。
これは一概にどれがいいかは好みなので言いにくいですが、初めての場合は揺れにくい少し大きめの船を選ぶのがいいかと思います。
安全ですし、広いと作業も楽ですから。
調べ方は、HPや船釣り雑誌、直接船宿 (ふなやど:釣り船や屋形船を生業とするお店の事) さんに電話で聞いてみるなどです。
最近はホームページにほとんどの情報がのってますので、船の大きさなども公開している場合もあります。
いろいろな船宿 (ふなやど:釣り船や屋形船を生業とするお店の事) にいけば、自分にあった船宿 (ふなやど:釣り船や屋形船を生業とするお店の事) が見つかると思います。
多くの釣り人が、定宿(じょうやど)を持っています。
■料金
一日船で7000~12000円が一般的ですね。
移動時間や場所でかなり違います。
半日船で一日船の6割ぐらいが目安だと思います。
この他に釣具(タックル (たっくる:釣竿やリール、仕掛けなどの釣り道具一式のこと) )をレンタルするのにお金がかかる(無料~2000円)のと、氷代、駐車場代、追加餌代などが場合によって必要となります。
高い遊びですが、一日中快適な状態で釣りができます。
子供、女性割引やHP割引、スタンプカードなどのサービスがある船宿 (ふなやど:釣り船や屋形船を生業とするお店の事) も多いので、調べて積極的に活用しましょう。
■乗り合いと仕立て
乗船形態として、船釣りには乗り合いと仕立てという区別があります
乗り合いは、釣り物 (つりもの:釣り船で掲げる目標とする魚種や釣法で、もっとも本命とする魚の名前の場合が多い。例としてマダイとか根魚五目等) と船を出す日、時間が決まっていて、それに合わせて釣り人が集まって乗ります。
仕立 (したて:チャーター船のこと) てはお客さんが仲間を集めて船をチャーターしますので、釣り人が釣り物を選択できます。
・乗り合い船
通常、船宿が得意な釣り物 (つりもの:釣り船で掲げる目標とする魚種や釣法で、もっとも本命とする魚の名前の場合が多い。例としてマダイとか根魚五目等) を季節に合わせて設定して、船を出すことを事前告知して、朝、釣り人が集まって船にのります。
予約が必要な場合と、予約なしでのれる場合のどちらもあります。
(コロナ以降はほとんどが予約が必要です)
釣りたい魚を好きな時に楽しめる利点がありますが、いろんなお客が集まりますし、人が多くて混雑することも多々あります。
一人から乗船できますし、船に乗るのも止めるのも、どの船宿 (ふなやど:釣り船や屋形船を生業とするお店の事) にするのも直前に決めれる手軽さがあります。最低人数が集まらない場合は出船しないなどの条件もありますので、注意が必要です。
現在の関東の船釣りの主流は、乗り合い船です。
・仕立て船
基本的にチャーター船ですから、日時、乗船人数を指定して予約します。
釣りたい魚があれば、その釣り物 (つりもの:釣り船で掲げる目標とする魚種や釣法で、もっとも本命とする魚の名前の場合が多い。例としてマダイとか根魚五目等) が得意な船宿でチャーターするのがいいです。
仕立 (したて:チャーター船のこと) てと乗り合いを併用している宿も多いので、早めの予約がいいのですが、事前予約となるため、釣れ具合は予想しにくい面もあります。
チャーター船ですので、釣り物 (つりもの:釣り船で掲げる目標とする魚種や釣法で、もっとも本命とする魚の名前の場合が多い。例としてマダイとか根魚五目等) などは変更が柔軟にきく場合が多いので、要望を船宿さんに伝えておきましょう
チャーターですが、最少人数や乗船人数ごとに料金が異なる場合が多いです。
あと、出船するかは海況などにより船宿 (ふなやど:釣り船や屋形船を生業とするお店の事) が決定しますが、お客からキャンセルするとキャンセル料がかかったり、最小人数を割る場合の料金などは確認しておいてください。
■一日船と半日船
乗り合い船には、船に乗っている時間が異なる一日船と半日船というのがあります。
朝から午後二時ぐらいまで乗船する一日船と、朝から昼前、昼から夕方までの半日船という短めの船。
複数の釣り物 (つりもの:釣り船で掲げる目標とする魚種や釣法で、もっとも本命とする魚の名前の場合が多い。例としてマダイとか根魚五目等) を楽しみたい場合は、午前と午後の釣り物 (つりもの:釣り船で掲げる目標とする魚種や釣法で、もっとも本命とする魚の名前の場合が多い。例としてマダイとか根魚五目等) を変えることも可能です。
(釣り物 (つりもの:釣り船で掲げる目標とする魚種や釣法で、もっとも本命とする魚の名前の場合が多い。例としてマダイとか根魚五目等) を変える釣り方を、リレーと呼びます)
連続して乗船すると料金が割引になる場合が多いですね。
予定や体調にあわせて選択しましょう。
この他、夜釣り船や、遠征、ショートフィッシング(ST)、午前、午後船、などの形態がありますので、好みに合わせて選択しましょう。
■予約
仕立 (したて:チャーター船のこと) てはチャーターですので当然予約が必要ですが、乗り合いでも予約が必要な船宿もあります
事前に確認しておきましょう
電話の場合がほとんどです。
予約時には出船時間や集合時間、料金、タックル (たっくる:釣竿やリール、仕掛けなどの釣り道具一式のこと) (おもり号数やハリス、PEラインの長さや太さ指定)、餌が付くかなどの確認をしておきましょう。
■天気
とうぜん晴れの方がいいですが、雨でもお客が集まれば船はでます。
晴れよりも曇りや雨の方が釣れたりもしますが、気を付けるのは波や風。
釣りに無理かどうかは船宿 (ふなやど:釣り船や屋形船を生業とするお店の事) が判断して出船するかどうかを決めますが、最初の頃は、波は1.5m程度、風は6,7m以下の方が無難だと思います。
天気予報をみて、釣行を決めましょう。
■服装
海上は日差しが強いので、帽子やら日焼け止めはあったほうがいいですが、やはり靴は特別です。
夏ならサンダルでもいいですが、基本的に船の足元は濡れていると思ってください。
海水をポンプで循環させてバケツにいれて魚を一時的にいれておく場合もあります。
長靴がベストで、夏場にサンダルならギョサン (ぎょさん:漁業者が愛用する丈夫で滑りにくいサンダル) と呼ばれるすべりにくいサンダルが売られています。
選ぶ基準は、濡れてもいい!濡れても滑らない!です。
後は、雨具と、冬なら完璧な防寒具。
海水がかかることを想定しておいて、防水でないと大変です。
サロペットと呼ばれる服装が釣りには楽です。
見た目は猟師ルック^^
座る場所も濡れている可能性が高いと思って下さい。
なので下だけ完全防水の服装とかが用意できればベストです。
ルアー釣りなどは特にですが、頭や目を守る上でも帽子やサングラスは、できるだけ着用しましょう。
■糸結び
市販の仕掛けを使う場合は、ほとんど必要ないとはいえ、やはり仕掛けを切ったり繋いだりする作業は、なにかと必要です。
しかしダンゴ結びなんかしたら、驚くほど簡単にほどけます。
なので一つだけでも糸の結び方を覚えておきましょう。
そうすると解けないかな~なんて不安になることなく釣りを楽しめます。




私がよく使う結び(呼び名はたぶん、ユニノット)
■乗船方法
釣る魚、船宿 (ふなやど:釣り船や屋形船を生業とするお店の事) が決まったらいざ釣るぞってことです。
事前に出船時間を確認しておきましょう。
出船時間までに船に乗れば乗船できる船宿 (ふなやど:釣り船や屋形船を生業とするお店の事) もありますが、集合時間が定められている船宿 (ふなやど:釣り船や屋形船を生業とするお店の事) もありますので確認して遅れないようにしてください。
通常、出船の一時間前には船宿 (ふなやど:釣り船や屋形船を生業とするお店の事) に着いておいたほうが、用意の面からも安心です。
電車の場合は、駅から送迎のある宿も多いですから大いに利用しましょう!
船宿に着いたら、船のどこに座るか(釣り座)を決めて受付をします。
船の絵の上に番号札等がぶら下げてあって、それを取ることで釣り座 (つりざ:船上で釣り人が座る位置) を決定する事が多いです。

図が船の釣り座の呼び名
先着順にクーラーを並べたり、予約時に場所を決める場合もあります。
釣り船の場合は、通常、一度座った釣り座 (つりざ:船上で釣り人が座る位置) は、船を下りるまで変更しません。
仲間内同士では移動可能ですが、基本的に移動はないです。
初めての釣り物 (つりもの:釣り船で掲げる目標とする魚種や釣法で、もっとも本命とする魚の名前の場合が多い。例としてマダイとか根魚五目等) などの場合は、船長の操舵室の近くに座っておけばアドバイスを受けやすいですし、揺れにくいです。
早めに船長に、初めてである事を伝えておくといいでしょう!
釣り座 (つりざ:船上で釣り人が座る位置) を決めたら、受付をします。
料金を払って、乗船名簿に情報を書き入れて、乗船券などを受け取って受付完了です。
さあ、船に乗り込みましょう!
乗り込んで、決めた釣り座 (つりざ:船上で釣り人が座る位置) に座ったら、最低限両隣のお客さんにご挨拶。
「おはようございます。今日はよろしくお願いします! 」
特に乗り合い船の場合は、見ず知らずの方と長時間、席を隣にして竿を並べます。
何かとトラブルとかも発生したり、お互いに協力が必要なことも起きます。
朝の挨拶の一言は、その後の長い時間を心地よく楽しめるコツですので、是非実行してください(ケンケンさん談)。
クーラーに氷(有料、無料いろいろあります)を入れておくのを忘れないでください。
釣った魚を大事に、美味しく食べるために絶対に必要な事です。
用意していなければ、受付時に仕掛けを購入しておきましょう。
受付時に釣り物 (つりもの:釣り船で掲げる目標とする魚種や釣法で、もっとも本命とする魚の名前の場合が多い。例としてマダイとか根魚五目等) を伝えますので、仕掛けも購入したい旨を言えば、おすすめの船宿仕掛けを購入できます。
オモリや仕掛けの予備等については、船上で購入できる場合もありますから、船宿 (ふなやど:釣り船や屋形船を生業とするお店の事) さんにどれくらい予備を用意しておいた方がいいか、聞いておくと安心です。
子供は必須ですが、大人でもライフジャケットを着用しましょう(平成30年2月より大人も義務化、桜マークの認定品が必須です)。
最近は無料で貸し出しする船宿 (ふなやど:釣り船や屋形船を生業とするお店の事) が多いですし、義務付けしている宿も増えてきてます。
餌は、料金に含まれている事がほとんどですが、ない場合は購入しましょう。
出船までに各自に配られるのが普通です。
ないとは思いますが、海に落ちた場合は、浮くことに専念し、救助を待つのがベストとされています。服を着て泳ごうとするとあっという間に体力を消耗しますので、できるだけライフジャケットの浮力に頼り、呼吸ができる姿勢を作ってジッとしておきましょう。
また、初心者には結構なハードルとなるのは釣り物 (つりもの:釣り船で掲げる目標とする魚種や釣法で、もっとも本命とする魚の名前の場合が多い。例としてマダイとか根魚五目等) によっては使う虫餌です。
アオイソメとかは痛くないけど噛んだりしますし、気持ち悪い。
慣れるまでちょっと頑張りましょう
どうしてもダメなら人工餌とかもありますから検討してみてください。
■出船時の確認、持ち物、道具

釣竿、リール、オモリ、仕掛け、クーラーと氷、餌、ライフジャケット、ハサミ
これだけ揃っていれば釣りに関してはま~大丈夫です。
ただ大事なのは、飲み物、弁当、酔う人は乗る前に酔い止めの服用というのを忘れないでください。
常用薬等がある人は、必ず確認してくださいね!
忘れたからと言って、取りに帰る事が出来ないのが船釣りです。
飲み物も食べ物ないと長時間はきついですよ~
その他として、雨具、帽子、偏光グラス、日焼け止め、竿置き、尻手ロープ (しってろーぷ:タックルを落とさないようにつないでおくロープの事) (竿を落とさないようにする紐)、プライヤー、メゴチバサミ、タオルぐらいはあると便利です。
その他の便利グッズは釣り物 (つりもの:釣り船で掲げる目標とする魚種や釣法で、もっとも本命とする魚の名前の場合が多い。例としてマダイとか根魚五目等) や周囲の方が使っているのをみて、購入を検討してみてください。
■出船と移動
出船すると釣る場所(ポイント)まで船は移動します。
波や風の関係で水をかぶることもありますので、様子をみて船室に入っておくのもいいと思いますし、外の風景をみているのも楽しいです。歩き回るのは危険です。
移動時間はポイントまでの距離しだいなのでマチマチですが、事前に船長に聞いておいてもいいかもです。
■釣り開始

ポイントに着くと、船長が放送で必要な情報を流し (ながし:一つのポイントで釣りを開始して竿を上げるたまでの一単位。通常潮の流れにまかせる流し釣りの場合に使用する。流し終わると別のポイントへ移ったり、同じポイントの場合は潮上まで戻って流しなおす) てくれます。
サイレンやラッパで釣り開始や仕掛け回収の合図を知らせる船も多いです。
多くの場合、魚のいる深さ(棚)をマイクで指示してくれますので、リールの糸のマーキング(通常1m、5m、10mごと)を参考にその棚に仕掛けをもっていきます。
最近はリールに深さのカウンタが付いてますが、巻き取り具合によって結構ズレますのであまり正確ではないです。
特に海面からの場合は誤差が大きくなる場合もありますので、最初は糸のマーキングを使った方が無難です。
棚は海面からと底からの場合の両方の場合があります。
海底の場合は、オモリを落として、底につくとリールの回転が止まります。
糸のタルミ(糸ふけ)をとった状態が底ですので、そこから指定された長さ分巻き上げましょう。
釣り船は、実は結構な速さで流されているので、時間と共に水深は変化します。
なのである程度時間がたったら、底からの棚の場合は、オモリを海底に着けなおして棚を調整してください。
誘いと呼ばれる仕掛けの動かし方や、コマセ (こませ:魚を寄せたり、活性をあげるための寄せ餌のこと) と呼ばれる寄せ餌の撒き方等は船長に教わりましょう。
仲乗り (なかのり:船に同乗して釣り人のお世話をする人。余裕があると一緒に釣りをする事が多い) と呼ばれる、船長のお手伝いさんが乗船している場合もありますので、アドバイスや魚の取り込みの手助けをしてくれます。
仲乗り (なかのり:船に同乗して釣り人のお世話をする人。余裕があると一緒に釣りをする事が多い) さんがいる場合は、どんどん聞いたほうがいいです。
仕掛けを留める深さをあわせる事を棚をとると言います。
棚のとり方、誘い方などを教わったら、聞いておかなければいけないのは、アワセかたです。
アワセは、魚が餌をつついたり咥えたときにでる竿先の反応(アタリ (あたり:魚が餌に食いついた時に竿先が動くこと。魚信ともいう) )に合わせて、魚を針に引っ掛ける作業です。
どういうアタリ (あたり:魚が餌に食いついた時に竿先が動くこと。魚信ともいう) がでたら、どうやってアワセるかを聞いておかないと折角のチャンスを逃しかねません。
やることがたくさんあるので、少し混乱しますが、繰り返しやればすぐに覚える事ができます。
焦らず一つずつでいいので頑張りましょう。
■取り込み
魚がかかったら、取り込みです。
まず竿を寝かせてはだめです。
竿を水平か少し竿先が上がるぐらいにしてください(竿を立てるといいます)。
これは竿の柔らかさで魚が暴れる衝撃を吸収させるためです。
竿先をさげちゃうと竿が曲がる事ができず、魚がバレ (ばれ:魚がかかったが逃げられること) (外れる)やすくなります。
リールをどれくらいの速度で巻けばいいかは魚の大きさしだい。
ドラッグと呼ばれるリールから糸が逆転して出て行く強さの調節レバーですが、知らない人は釣りをはじめる前に設定してもらってください。
ある程度釣りをすれば、すぐに調節具合はわかりますが、初めてだといまいちわからないと思います。
あとは経験ですね。
魚が逃げようとすれば、竿を即下げ目にして衝撃を逃がし、少し浮いたり休んだら巻くってのを繰り返して魚を上げていきますが、その強さ加減は仕掛けの強度や魚の種類にもよりますので、経験を積みましょう。
大事なのは、海面まで巻き上げたときに仕掛けを巻き過ぎないことです。
巻きすぎると魚を船の中に取り込みにくくなりますし、竿先の破損の可能性もあります。
仕掛けの種類によりますが、取り込み時にどれくらいまで巻き上げればいいかは、頭の中に入れておきましょう。
ま~パニクッたらとにかく魚を船内にいれましょう。
ハズレやすい魚やデカイ奴の場合は、タモ (たも:タモ網のことで、魚をすくう網) 網と呼ばれる網ですくいます。
船長や仲乗り (なかのり:船に同乗して釣り人のお世話をする人。余裕があると一緒に釣りをする事が多い) 、隣の釣り人がすくってくれますので、上げるのが難しそうな時は、早めに助けを呼びましょう(だいたい助けてくれます)。
■オマツリ
他のお客さんと糸や仕掛けが絡まってしまうことをオマツリといいます。
船釣りではどうしても避けられないトラブルです。
オマツリ (おまつり:他の人の仕掛けと絡まること) したかどうかは少し慣れないとわからない人もいますが、オマツリ (おまつり:他の人の仕掛けと絡まること) とわかったら、まずオマツリ (おまつり:他の人の仕掛けと絡まること) 相手か自分の側で絡んだ部分が手元にくるまで巻き上げてください。
絡んだ片方だけで巻き上げると、一方の糸がたるんでしまい、グチャグチャに絡まるため、両方で巻き上げる事が大事です。
先に絡んだ部分まで巻き上げた方がホドきますので、相手側に仕掛けが上がったら、軽く糸を張った状態で待っていましょう。
強く張った状態でも糸がユルユルに弛んでいてもほどきにくいです。
最も大事なのは声を掛け合うことです。
「オマツリしてます~? 」
「こっちの仕掛けは上がりましたら、緩めてくださ~ぃ 」
とか相手に状況を説明してあげましょう。
隣なら状況はわかりますが、船の反対側ではどうなってるかわからないので、相手に知らせてあげることは非常に大切です。
どうしてもほどけない場合は、仕掛けの糸を切る場合がありますが、それをちゃんと事前に伝えましょう。
リールの糸(通常色付きのPEラインと呼ばれます)を切る事は、まずしません。
切ると釣りが続けられなくなりますし、高価です。
ですので、交換可能な仕掛けの透明な糸を切る場合が多々あります。
その場合でも、 「仕掛けの糸切りますよ~ 」と事前に伝えてあげましょう。
勝手に自分の仕掛けを切られるのは嫌がる人もいますので。
処理がわからない場合は、 「初心者なのでお任せできませんか? 」とお願いしましょう。
もしくは船長に頼むとか。
釣りはひとりでできる遊びですけど、船釣りは席を共にしてやる釣りですので、トラブルの時はしっかりコミュニケーションをとることが必要です。
■根掛かり
船釣りの代表的なトラブルのもう一つは根掛かりです。
オモリや仕掛けが、海底の凹凸などに引っかかってしまう状態です。
強目に糸を張って急に弱めたりするとだいたい外れますが、どうしても外れないときは、仕掛けの糸などが切れるまで糸を強く引っ張って外す必要があります。
船の仲乗りさんや船長などが助けてくれそうなときは、処理を頼んだ方がいいです。
自分で外さないといけないときは、十分注意が必要な作業でもあります。
竿を持ったまま外すときは、竿が折れないように、リールのドラグを絞め、糸と竿を一直線にしてゆっくり引っ張ります。
糸自体を引っ張るときは、指が切れたり海に引き込まれないように気をつける必要があります。何かに糸を巻き付けたり、手袋やタオルなどで指を守りながらゆっくり引っ張ってください。素手でそのまま引っ張るのはケガをしますのでダメです。
■魚の処理
釣った魚は適切な処置をしてください。
すごく大事です。
殺生ですから釣った魚は美味しく食べないとだめです。
サイズによってやリリース (りりーす:釣った魚を放流すること) すべき場合もありますので、船長に聞くと教えてくれます。
最低限必要なのは、クーラーの中に氷と海水を入れて海水氷を作り、釣ってすぐにそこに投入することです。
海水を入れると真水よりも温度が下がりますし、水が魚の身に入るのを防いでくれます。
海水の塩分濃度が下がらないように、海水を凍らせた氷や、袋やペットボトルに入った氷を使うのを薦める船宿 (ふなやど:釣り船や屋形船を生業とするお店の事) も多いです。
血抜きは、青物 (あおもの:プランクトンや小魚をおっかけて海水面近くを泳ぐ遊泳力のある回遊する魚で、青みや緑がかった魚の事。ブリ、ヒラマサ、シイラ、サバなどが代表例) 系の魚が釣れたら血を抜いてからクーラーに入れたほうがいい場合もあるので、血抜きが必要かどうかも聞きましょう。
血抜きの仕方はエラにハサミを入れるのが一般的ですが、魚によって方法は変わることもあります。
後は神経締めですね。
釣ってすぐに魚にストレスを与えず即殺して、死後硬直の時間をコントロールする方法です。
これは道具が必要な場合が多いので、事前の調査と知識がいると思います。
余裕があったら是非チャレンジしてみてください。
網でとったら魚は、ほとんどの場合がストレスを感じていますし通常ではない血が回っていますが、釣ってすぐ処理した魚を自分の舌で味わえるんです。
ものすごく、貴重なチャンスですし、実際、全く味が違います。
魚屋に並ぶ魚ではまず味わえない、魚の本当のおいしさを是非体験してみてください。
関アジ、関サバ等のブランド魚が異常に高い理由が、自分の舌でわかりますよ。

■マナー
ゴミは絶対に海に捨てちゃだめです!
ゴミ袋を作ってまとめて置いて持って変えるか、船にゴミ箱がある場合もありますし、バケツに袋ごといれておいてもいいよといってくれる船宿 (ふなやど:釣り船や屋形船を生業とするお店の事) も多いです。
とにかく海には捨てちゃいけません。
タバコの吸殻も。
携帯灰皿にいれて、隣の人に煙がかからない配慮はしましょう!
これは船釣りに限らずですし、酔って気持ち悪くなってる人に煙がかかったりすると、一発でダメ押しになったりもします。
船上の飲酒は、ホドホドにしておいてください。
安全の面でもそうですし、自分だけが船に乗ってるわけではないというマナーの面でも。
当然車の方は、お酒が十分抜ける時間を見越してください。
船上での飲酒を禁止している船宿 (ふなやど:釣り船や屋形船を生業とするお店の事) もありますので、指示は絶対に守ってください。
船上で飲むお酒はうまいんですけど、ホドホドに^^
■船酔い予防法
・酔い止め薬
乗船30分前ぐらいに飲むのがいいとされています。
不安な方は前日寝る前にも飲むといいです。
酔い止め薬は薬ですので、船宿 (ふなやど:釣り船や屋形船を生業とするお店の事) では購入できません。
不安な方は事前に購入して下さい。
船酔いは精神的な面もありますので、不安が少しでもある人は酔い止め薬を飲んでおくことをオススメします。
長い船上で酔うと楽しめませんから。
ただ、運転をするかたはあまりキツイ酔い止めは眠気を誘発しますので注意書きを確認しましょう!
・睡眠不足とお酒
前日の睡眠不足は、船酔いには良くありません。
あと二日酔いも。
お酒もほどほどに、早めに就寝しましょう。
ただでさえ釣りの朝は早いですから。
・空腹
空腹ではなく、胃を少し動かし続けるのが船酔いにはいいとされています。
満腹は逆効果ですが、常に6割程度の胃の状態にしておければ安心です。
消化の良いものを適時追加で口にいれるのがいいとされてます。
・釣り座(座る位置)
釣り船は揺れます。
独特の操船をしますので、それが苦手な人もいます。
揺れにくいのは操舵席付近です。
不安がある人は船の真ん中(胴の間 (どうのま:船の中の位置で中央付近(左右両方)を言う) )に座りましょう。
一番揺れるのは船首付近(ミヨシ (みよし:船の中の位置で船首側を言う) )です。
・匂い
酔いに弱い人は、匂いに弱い人が多いです。
特に船の燃料の燃える匂いは、くるひとがいる。
なので不安な人は船尾付近は避けましょう。
釣り人にとっては大ドモと呼ばれる一番いい席の船尾ですが、匂いに敏感で船酔いの心配があるひとは避けたほうがいいです。
人によってはコマセ (こませ:魚を寄せたり、活性をあげるための寄せ餌のこと) (まき餌)の匂いがダメな人もいます。
・視線
釣りでは仕掛けを扱うので、手元を凝視する機会も多いです。
あまり手元をみてると酔いやすいので、気をつけましょう。
ヤバくなったら、遠くをみてください。
・その他
あと、体を温め過ぎると酔いやすくなりますし、手首内側に酔いを防止する神門(しんもん)というツボなどもあります。ご参考に。
以上、船釣りをはじめる上で知っておいた方がいい点を、一気に書きました。
重要な点はほぼ網羅したつもりです。
とは言え肝心なことさえ守っていれば、あとは海を大切に、そして楽しむ事が一番大事です。
遊びなので!
皆さん船釣りを楽しみましょう!!
・・・船釣り普及の思いを込めて 船釣り.jp管理人

