波崎アカムツ釣行も4年目8回を重ねました。
初期の頃に比べると見えてくるものものやることもだいぶ変化してます。
毎度、忘れないようにメモメモ。
実際シーズン開始前に昨年まで自分が何を考えていたか読みなおすんです。細かいところは忘れるので。
この備忘録は、あくまで、こうだろうという妄想に基づいた思い込みを、まるで事実のように書きます。それを考慮した上で、自分の釣り方に合わせて参考にしてもらえればと思います。
まず、波崎に限らずアカムツ全般で大事なこと3点
・餌を回転させないこと。
・仕掛けを完全停止させる時間を作ること。
・アタリを即合わせしない。
回転する餌には食ってきませんし、動いている餌を見つける目がいいといわれるアカムツも、咥えるのは静止時。自分の仕掛けの餌を咥えてもらい、口の弱いアカムツをゲットするために、この3つは必ず気をつけましょう。
さて、アカムツ全般ではなく、波崎のカンネコ根で特徴的なことは、群れが大きく、多いということ。
その中で気を付けないといけないのは、
・釣れた本命の棚は気にしないこと。
ここですね!
船釣りの経験が多い人は、魚のいる棚に仕掛けを入れ込むことに長け、どの針にかかったかでドンドン調整していきます。それが罠。
私もいままで惑わされてきましたが、本命がどこにかかったよりも、外道のかかり方や、群れへの遭遇の仕方を気にした方がいい。
去年から意識しているこのアカムツの棚の図は、テレビで他の魚が群れをなしているのをみて思いつきました。
底に群れているアカムツは、群れが小さい時は、底に小さく。大きい時は横にも上にも広がる。
大事なのは上にも広がることです。
良く、上の針でアカムツがかかったら、「アカムツは浮いてるよ~」と聞きますが、
浮いてるんじゃなく、群れが大きいんです。
群れが大きいと、下から上にもいるから上の針にもかかる。
波崎のアカムツの群れはトップシーズンではかなり大きい。
群れに遭遇した時、下で釣れる時は、上でも必ず釣れる。
できれば、下から上まで全部狙いたいところですが、底にはかかってほしくない外道がいます。しかもアカムツより数が多い。
150mの底から外道を処理している間に、群れを通りすぎると本命を逃してしまう。
なので、胴突き仕掛けの捨て糸を伸ばして、外道にやられないところまで上げてやった方がはるかに安定した本命の釣果が得られます。
外道に食われないギリギリの底を狙い、本命がかかった棚を気にしない。
難しいですがこれが基本だと思います。
トップシーズンは、それでいいとして、シーズン当初は、群れのが散在していて規模も小さい事があります。群れが大きいなら、外道を避けて群れに突っ込むのを待つべきですが、群れが小さい時は底に固まっている可能性が高い。
外道にやられようが、ガンガン底を攻めた方が釣果が出る時があります。
底を攻める時に気を付けないといけない点は、まず、すごくリスキーである前提でやってください。
・大きな群れに突っ込んだ時に、少しでも早く修正するため、アタリや暴れ方で外道を早めに見極めて、巻き上げを速くして手返しをよくします。見極めを確実にするため、常に何がかかったか意識して自身の判別感度を上げておく必要があります。
・ドンコやユメカサゴ等をかけたまま巻き上げると、ハリスが撚れる事が多い。回収時に確認して、傷みが大きければ替えハリスを用意しておいて、速攻で付け替えれる必要もあります。
・捨て糸を詰める場合、枝もできるだけ詰めて、少しでも不要に餌が落ちないようにする。ただ、枝を詰めると、仕掛けの動きに餌が敏感に動きすぎる可能性があるので、波やうねりが多い時はできませんし、通常でも竿のさばきを丁寧にする必要があります。
この辺までが、最近大きく気にしている所です。
後は細かい点をつらつら
■ 餌
相変わらずホタルイカの壺抜きとサバの短冊の抱き合わせ
ホタルイカは小分けにして、暑い時は残りをクーラーに入れて鮮度を保ち、丁寧にハサミで壺抜きをします。手でやると確実に痛む。群れに突っ込んでいる最中以外は、これでもかというぐらい丁寧にむいて、目の間に針をさしてください。
サバの短冊は、回転しないようにきれいに作っておいて端っこの中心にちょん掛け。できるだけ新鮮でありたいので、釣れたサバを使いますが、船上で作ると難しいので、その場合は、少し細目に作って回転を防ぎます。
餌は小さ目です。アカムツには見つけてほしいから大きくしたいですが、外道に見つけられる方が嫌ですし、アカムツは捕食が下手なのと、ホタ針を使うときは食い込みやすくするためもあります。
よく書いてますが、抱き合わせは最も安定してるだけで、サバ短冊の食いがいい日もありますし、ホタルイカの方がいい時もあります。持ちのいいサバ短冊を保険として、常にホタルイカを付けることで、安定した釣果が得る面でベストなだけで、常に最高の食いが得られるってことではないです。
■ 仕掛け
・針はホタ針16号。乗せが若干難しい時がある程度で、バレなさ加減ピカイチです。去年トリプルをやった時に、残り数メートルで同時に暴れてバレた以外、途中バレを起こしたことがないです。
・ハリス6号。まるかつさんがおっしゃってましたが、アカムツはハリスの太さは関係ない。その通りみたいです。10mぐらいあるんじゃない?って透明度の時でも渋い時でも、6号で全く問題なし。撚れへの耐性、潮のノリを考えると、ハリス6号で全く悩む必要ないです。
・夜光玉 アカムツに見つけてもらいたいので、外道がいない時は、赤とグリーンを付けますが、これもやはりあくまで外道を避けることを優先します。最初つけてサバがかかったら、餌のサバはもういらないので、その後ずっと外すってのがよくあるパターンです。
・おもり 少しでもサバに見つかってほしくないため、黒く塗ります。結構、影響します。
・枝ハリス長 胴突きの枝スの長さは60cmを基本として考えてます。一番下のハリスは短くすることが多いですが、それは少しでも底に餌が落ちにくくするためで、潮が十分流れている場合や、船の揺れが大きい場合程、長い方が楽です。逆をいうと、やわらかい竿で、枝スを長くとれば、置き竿でもアカムツは釣れます。この延長として、天秤仕掛けに、軽い吹き流しで仕掛けを作ると、限定した棚を攻める事ができますが、これは、群れが小さい時の最後の有効な手です。外道もあっという間にかかるし、同乗者とオマツリしそうにない条件に限りますが。
・フラッシャーは、あってもなくても、食いに影響しません。なので付けません。
・水中ランプ わからんです。なので外道がいない時のみ、少しでも見つけてもらうため、ケミホタル赤を一番上に付けてますが、ほんとうによくわからん。
基本寸法的にはこんな感じでスタートして随時調整します。
外道状況、釣り座の混み具合と潮の条件で2本針か3本針を選択しますが、最初3本針を下してみて状況を確認し、通常は2本針、チャンスと思ったら3本針を下すってパターンが多いです。
■ 誘いと待ち方
アカムツは目で餌を見つけるといわれますが、誘いに対する反応はその日で全く違います。基本的に「ゆっくりとして小さい(50cm程度)上下動の後の静止」ってのが一番安定して食ってくると思いますが、たたいた後の静止でも食いますし、大きく動かして落ちきったときにパクッってのもあるので、釣れている人をまねるしかない気がします。
アタリの待ち方として、仕掛けを底に付けて少しテンションを緩めるのが基本です。その方が、少しでも違和感なくアカムツが餌を咥えれます。船は潮で流されてますから、底におもりを着けすぎると引きずることになりますから、根掛かりします。定期的に離底して仕掛けを寄せてください。潮が速いと、底で仕掛けを待つのには糸を出す必要あるときがあります。これをやるのは、潮の先にいればどんだけ出しても大丈夫ですが、反対にいるとすぐに潮先の仕掛けとオマツリしますので、自分が糸を出していいのかどうか、見極めて、わからない時は、効率が悪くとも入れなおしを繰り返します。こういう事態を避けるためにも不要に太いPE線を使うのは避けましょう。
■ 仕掛け投入
餌にホタルイカの壺抜きを使っている場合、投げ入れると、肝がとれちゃって極端に食いが落ちます。できるだけ、丁寧に落とす必要があります。ただ、オマツリだけは、自分にとっても相手にとっても不毛な時間なので、どうしても必要だったり、サバ短のみの時はできるだけ遠くに投げ入れをしましょう(投げ入れ時は、仕掛けの枝間は枝の合計長よりも長くしないと絡みます)。当然、流しの途中で仕掛けを下すときは軽くサミングしてテンションを少し出しておろすと他の人との角度が保ちやすくオマツリも少し減ります。そういう意味で、オマツリをした時は、どういう状況でオマツリが起きたか、できるだけ敏感に見ておいてください。
あと、最初の頃は水中に仕掛けを下したときに餌が回っていないか確認した方がいいです。
■ アタリと合わせ
ブルンって大き目にアタルのが普通で一発で乗ることが多いですが、困ったことに、たまに咥えただけで乗ってない時があります。なので、即合わせは厳禁です。アタリがあったら、テンションを緩めたまま待って、ククククッと竿先が連続的に反応したら、そのままソーッと竿先を上げて、乗っているようならそのまま電動リールをオンします。ダメならゆーっくり元に戻します。丁寧に戻せば再アタックがかなりの確率であるので、とにかく丁寧に。口がやわらかいので、魚が反転しようするだけで十分針が貫通しますから、決して合わせないように。合わせた段階で針穴が広がって、巻き上げ時にバレる確率が格段に増えてもしまいます。聞き合わせ直後に手巻きをする習慣の人が多いですが、それをやると、完全に乗っているかを確認できず、仕掛けも動きすぎで戻しての再アタックがなくなるので私はやりません。
■ 巻き上げ
低速の速めが基本です。口が弱いので速く巻くと口切れします。遅く巻くと暴れている間に針穴が広がってもバレます。定速モードのない電動リールを使ってるので、巻き上げ開始と最後の方でレバーの調整するぐらい、できるだけ同じ速度を保ちます。
■ 取り込み
全部、タモ入れします。口が弱いので抜きあげは暴挙と思っていた方がいいです。ダブルの時は下からですよ。上をゆっくり水面からあげて、下からタモ入れしてください。アカムツダブルだとあせりますけどねw
取り込みまで決してテンションを緩めないように。下から上がってくる間に、アカムツの口の針穴は確実に広がってます。緩めた瞬間抜けますので、電動リールが止まったら竿先を上げながら取り込み可能なところまでリールを巻いて、タモに入るまでテンションを張り続けることに気をつけてください。
【後日追記】海面でアカムツをバラすのを良く見かけるほど、取り込みは大事です。必ず、タモ取りを要求して、竿を手持ちのもままテンションを張り続けて取り込みまで気を抜かないでください。仕掛け全長が竿よりも極端に長いのも、緩む原因になるので避けましょう。
もしバレた場合、そのままだと海に戻りますが、少しの間浮いている事が多いので焦らずタモですくいましょう。
■ タックル
150号の釣りですが、竿先の敏感さはかなりいります。あと、大事なのは巻き上げ時に暴れを吸収できる柔らかさがあること。手持ちで波を吸収しながら、竿では魚を暴れを吸収して、途中バレをなくさないと、本当に巻き上げ途中にバレるのがアカムツです。
1.8~2.4mの先調子気味の竿がいいと思います。
リールにはPE4(~5号) 300m巻き 水深150mで途中投入ありの釣りですから オマツリも多いので太くしたい所ですが、逆に人と太さが違うと悲惨です。
■ 釣り座
釣り座への影響は低い魚です。当然潮先が一番魚の群れに遭遇しますが、なぜか目の前の仕掛けを素通りする時も多いです。ただ、潮の条件やオマツリの事を考えると四隅でないと、攻めの選択肢が狭まります。
■ ポイント
波崎港から航程50分~1時間のカンネコ根。水深120~150mを攻めます。海底は少し泥っぽく、最初の着底時にはおもりが少し埋まるぐらいです。根掛かりはたまにしかないですが、ロープなどもありますので予備のおもり一つは必ず用意してください。
■ 外道
投入、回収を邪魔するのは全層にいるサバ。底でかかってくるのはマゾイ、アジ、ドンコ、ムシガレイ、ホウボウ、オキメバル、ユメカサゴ、アイナメ、メダイも。
外道も大きくておいしいです。
サバが多い時は、とにかく見つからない努力をしてください。光物は当然ですが、餌の大きさ、誘い。すべて影響します。150mで待っていても、巻き上げ途中でもサバは食ってきます。
底物は棚の調整でかなりコントロールできますので、活性に合わせてまめに調整することが大事です。
■ 船宿
カンネコ根に出船する可能性のある宿はこれくらい?
信栄丸 (乗船済)
三栄丸
浜茄子丸
東洋丸
征海丸
庄栄丸
ひろの丸
仁徳丸 (乗船済)
ほとんどが予約乗り合いだと思いますので、確認してください。
■ 料理
アカムツは、ムツと呼ばれるだけあって脂の乗りがすごいです。30cmぐらいからのってきて、40cmぐらいになると真っ白です。しかもその脂が上品です。これが世の中で「白身のトロ」と呼ばれる所以。
エラを切って血抜きをすると身と肝が綺麗です。
釣った当日は、卵と肝の煮付けで日本酒を飲む。
新鮮なうちにアラで潮汁をすする。
小さいのが混じったら一尾丸ごと煮付ける。
型がいいならエラと内臓を落として冷蔵庫で2日寝かせたのち、炙り刺身や握り寿司にすれば、一貫2000円の世界です。
なかなかありませんが、数が釣れたら味噌漬けや、干物も絶品です。
基本的にアカムツの味付けは、すべて薄めかつ甘めがいいと思います。
ん~これは秘伝書として巻物にしたら売れる気がしてきた。