ブログを新しくしたら、全然、釣法備忘録を書いてない事に気づきました。
最近行った外房フグを、アップデートしておきます。

フグ釣りで大事なポイント上位3つ
・敏感な穂先
・小さく鋭いアワセ
・カットウ針のハリス長
フグ釣りの上手な方は、ほとんど職人さんで、そのレベルに行くまでは相当の経験が必要と思ってますし、はるか遠くな感があります。数回の経験で書いてるのでいい加減な部分もありますが、今見えている部分だけでも次の釣行のために、備忘録として残しておきます。
■ 敏感な穂先
タックルが大事なことはわかっていても、あえてタックルにこだわらない釣法をやっているんですが、フグは、最低限、竿の穂先だけは敏感じゃないと、厳しい!というか釣りがつまんなくなります。
空アワセでもある程度の釣果を得ようと思えばできるため、逆にアタリを重視する釣りに徹したいという思いは強いです。
■ 小さく鋭いアワセ
明確なアタリがでた時、どうしても鋭いアワセをすると仕掛けの動きが大きくなりすぎます。魚がかかっちゃったら問題ないですが、スカったとき、カットウ仕掛けの動きが大きすぎると、さすがに餌に執着が強いフグも、同じ餌を追わない時もでてくる。
アワセるのは、カットウ針のハリス分だけでいいわけですから、竿先が30cm動けばいい。竿先が30cmって事は、手首を返さない場合でも、手元は10cmぐらいの気持ちでいいはずなんです。
実際は、なかなか私は小さなアワセが実施できず、ついつい熱くなって大きな動きになっちゃいます。
■カットウ針のハリス長
餌針から第一カットウ針までの距離は、直接、釣果に影響します。短すぎるとアタリが減り、長すぎるとアワセてもスカる!この関係は明確です。
餌の種類、魚の活性に合わせて、常に調整できるようにしておきたいです。しかも、カットウ針とオモリの固定位置は仕掛けによってさまざまなので、市販のカットウを使う場合は、表示されているハリス長の数字から少し調整が必要です。(詳細 後記)
まず、3つのポイントについて書きましたが、釣法自体が特殊なので、ここからは全体がわかるように書いていきます。
■基本的な釣り方
フグは水深20~40mの砂場主体の底周辺にいます(根を狙う事があるみたいですが、経験ないのでわかりません)。
カットウ仕掛けを底スレスレに固定して、アタリがでたら、竿を小さく鋭くシャクリ上げて、餌針の位置にカットウ針が通過することで、フグの体に針が刺さって釣ることができます(下図参照)。

針に餌を付けて、喰い付いた口に針をひっかける釣りとは、全く異なる釣りですね!!
アワセないと釣れない釣りも多いですが、フグ釣りはその中でも別次元です^^
カットウ針にフグをひっかけるためにまず必要なのは、フグを自分の餌に寄せること。
そのためには、「動き」と「餌」、「仕掛けのアピール」などで寄せます。
湾フグはエビ餌なので、急峻な空合わせはエビっぽいな~とは思いますが、アオヤギの餌の時は少し違和感があります。
魚に餌の存在を見つけてもらうのと、引っ掛けるのはできるだけ分けた釣りの方が、効果が高い時もあることがわかってきました。
魚の活性が低い時や、魚影が薄く近くにあまりフグがいないとき等は、効果的な誘いを別途探るほうがよさそうです。

■ アタリとアワセ
通常、アワセとして竿先をシャクリ上げたあと、仕掛けを止めてゆっくり降ろす動作を繰り返します。
水中でホバリング(静止)できるフグは、餌の捕食が巧みで、アタリが小さく、動く餌はあまり捕食しないので、アタリを待つ時は仕掛けを静止させるのが普通です。
船は揺れるので、最も安定した静止は着底ですが、底に仕掛けがベッタリつくと、アタリがみえないため、底に軽くついている状態(ゼロテンション)が、静止してアタリをみるのに多用されます。(この辺は、フグカットウ仕掛けで改良の余地が多い所ですね。明らかにアタリを出しにくくしてしまってる)
魚の活性が高くて、アタリがでるなら仕掛けが浮いていても構いませんが、底に近い方が魚が下を向いているので、かかりやすい。
フグは形の割に動きが速いので、カットウ針の動く軌跡上に、できるだけ長い距離魚がいるような状態にもっていって、鋭くアワセる事で、のせられる確率があがります。
俺は最近は、宙のままかける事の方が多いですが、
アタルけど乗せれないときは底に連れて行くのを試してください。
アタリは、ほとんどがコツコツと極小さく、モゾモゾ感だけの場合もあります。
ん?と感じたらアワセるぐらいでいいと思います。
魚がカットウにかかったかどうかは、魚に針がぶっささるわけですから、「グン」とか「ガツン」という衝撃が手元まで伝わるのですぐわかりますし、この釣りの醍醐味の一つです^^
さらに、フグは一度喰い付いた餌に執着します。なので、アワセても乗らなかった場合でも、すぐ戻せば餌さえ残っていれば、またアタックしてきます。
失敗しても何度も何度もアタックしてもらうためにも、アワセは小さくして、必要以上に警戒されたり、フグの視界から餌が消えない必要があります。
蛇足として、恐ろしく活性が高いと、仕掛けをフリーで降ろしている途中でアタったりもしますが、急速に降ろしている途中はカットウ針は餌針よりも上にあるので、アワセても絶対釣れません。
たとえアタッても仕掛けを一旦止めてカットウ針が沈むまでは待ってから、アワセてください。
■ 誘い
餌を目で追うフグは、動きに非常に敏感で、餌に貪欲で、同じ餌に執着します。自分の餌に執着してもらうところまで、まず誘いで魚を寄せる必要があります。
小さくアワセる動作を10~20秒ごとに繰り返すだけでも、フグは興味を示して寄ってきます。アタリが見えない場合でも寄ってきている場合もあるため、定期的に空アワセを入れることが、基本の釣り方です。
空アワセを入れることで魚を寄せるのと同時に、アタリがみえてなくても魚はかかる場合があります。釣ったじゃなく釣れたわけですが、タイミングだけで釣る方もいるぐらいなので、餌が全く取られない時以外、誘いにもなる空アワセは、入れたほうがいいです!
魚の活性が極端に低い時や魚影が薄い時は、俊敏なアワセを短期間に繰り返すと、フグが警戒して寄ってこない場合があります。お客が多い時などは、魚の活性に合わせた誘いを探りましょう。
また、空アワセ兼誘いだけでなく、ゆっくり目や小さ目、底だけでなく、高く浮かせた状態での餌の動きなどにも反応しますので、フグに自分の仕掛けが見えているのをイメージして誘いましょう。アオヤギ餌の場合、フグは肝(ワタ)の部分を集中的に食べます。縫い刺し的にたくさん付けてください。
活性が高ければ、肝の部分をベロで守る様に付けるとアタリが見やすいです。肝から先に食べるので、活性が高いなら、肝がなくなったら餌は追加で刺していきます。活性が低い時は、肝がなくなった餌はどんどん外して、肝がある餌だけにして、フグにアピールしてください。
■ 仕掛け修飾でのアピール
目で餌を追うわけですから、仕掛けの修飾もフグを寄せる一つの要素です。
オモリの色や、光沢、ビーズ、ケミホタルやコンビニの袋の切れ端を付けている方もいました。動きに反応する日、見た目に反応する日、さまざまですが、独自のアイデアで、フグへのアピールを工夫しましょう!
前回の釣行では、おもりの白い色に明確に反応したようです。複数の色を用意する必要がありますね。
■ キャスト
フグの活性が低かったり、魚影が薄い所では、仕掛けを広範囲にキャストして、より自分の餌の存在をフグに気付かせることができます。最近スピニングでのキャストを練習しはじめましたが、今の所、使いものにはならないです。
■ 巻き上げ
フグがかかった時の巻き上げで一番重要なのは、テンションを張り続ける事です。カットウ針は返しがありませんから、緩めた段階でバレる確率が極端に上がります。常にテンションを張り続けるように、できれば一定速度で巻きましょう!大物がかかった時は巻き上げ速度が緩まってもいいですから、常にテンションを張り続けるましょう!
海面まできたら、そのままフグが船内に入るまで抜きあげます。抜きあげが難しそうなサイズの場合は、海面までは巻き上げるとバレやすくなるので、早めにタモを要求しましょう!
フグは掴んでも問題ないですが、噛みついたらむちゃくちゃ痛いので、口周辺だけは気を付けてください。
あと、膨らみますし、口ではない部分にもかかりますので、巻き上げ時の重みと、フグのサイズとはかなりズレがあります。
釣り上げたら、循環水がある場合は入れておけばずっと生きてます。気温が高い時などは、美味しい身が痛まないようにクーラーにいれる場合もありますが、その辺は船長とかにアドバイスをもらうのがいいですね。
フグは暴れて樽から飛び出したりしますので、樽の上にかぶせるネットがあると便利です(常備している宿もあります)
■ オマツリ
底に仕掛けを付ける面もあって、オマツリは発生します。PEラインが細い面もあるため、ほどきにくいので、できるだけ仕掛けはシンプルなものを使いましょう!
■ タックル

竿は、穂先がやわらかくて敏感な先調子竿 160~180cm フグ専用竿がいいと思います
(俺が使っているメタリアは胴に少し入るし穂先が固すぎるのでおすすめできません)
穂先が敏感なため、どうしても破損がつきものです。予備の穂先か予備の竿はできるだけ用意すべきですし、巻きすぎ時の破損防止に、サルカンとの間にクッション挿入なども怠らない方がいいです。
リールは小型両軸でPE1.5~2.0号を100m巻けば十分です
カットウはオモリ25号か30号 潮が速い時だけ30号で、できるだけ軽いオモリの方が扱いやすいです。
オモリの色や装飾は、いろいろ試すしかないと思いますが、明るめのオレンジ、白系が主流だと思います。
通常はロッドキーパーはいりませんが、移動時や席を離れる時にU時タイプの簡易型ぐらいがあると便利です
■ カットウ仕掛け
現在、気にしているのはカットウオモリの形状、色、糸のハリと長さです。
3つのポイントの中に書きましたが、カットウ針と餌針の距離は、かなり重要と思ってます。

アワセても乗らないならなら少しずつ短くして、乗るけどアタリが少ないなら少しずつ伸ばす。1cm単位ぐらいの管理はしてしかるべきと思ってますが、餌の状態や、餌針とカットウとの固定位置が統一されていないので、おもりを変えたらちゃんと長さも合わせ込んでおくか、全部自作なら統一しておきたいですね。
あと、カットウ針自身は、糸を結ぶタイプより、軸に通す方がまっすく針が降りるのと、長さを詰めるのが速いので好きです。あと、針先が内側に向いている方がバレが少ないのは明らかです。刺さりにくい面があるのかと思ったら、糸の支点に向けて針は刺さるので、問題ないです。
針先の鋭敏さは必須なので、根かがりした時にチェックと、なまったものは研ぐのは必要です。
その他、カットウの糸は、ある程度張りがあってカラミがすくないものがいいです。湾フグでワイヤーでやったことがありますが、フグが嫌う事はなかったですが、意外と絡むのと、錆びる点が管理しにくいので、少し太めの市販品を使い切るならいいですが、どちらかというとフロロ10号程度がいい感じです。
■ 食わせ仕掛け
カットウとリール糸の間に、胴突きの食わせ仕掛けを入れる場合があります。
持っては行ってるのですが、感度が落ちるので俺はスタート時は付けない派です。ただ、1m浮かした棚での落とし込みからしかアタリを出せていない時、他の方は食わせ仕掛け主流で釣ったそうです。
魚が高い棚に興味を持つとき等、用意は必要ですね。
■ 身欠き
釣れたフグは、フグの専用調理免許者が捌いて、危険な部位を取り除いてくれます。これがあるから釣り物として成り立っているわけで、必ず宿の指示にしたがって、身欠いた後の身を持ち帰ってください。

■ 料理

ショウサイフグは、フグ刺しから始まって、鍋、揚げ物、焼き物、なんでもござれの最高食材です。トラフグとは違い、市場では見かけない食材ですから釣り人だけが楽しめます。
次回のために・・・・
あ、ショウサイフグの身は、いちおう弱毒扱いです。フグの食環境にもよるでしょうが、身欠いた身も完全無毒ってことではないです。なので、おいしいからって、1kgとかは食べるものではないですよ。たまに馬鹿みたいに釣れますので!