最近はそういう場所には足が向かないんですが、トラフグは食べたい。
そして、トラフグは店で食べた事があるが、釣った事はないんですよね~
ショウサイをやってる内に釣れるだろう!っとは思ってましたがなかなかその機会は訪れず、ついに狙いに行ってきました。
神奈川、東京側からの船だと平日でも混みそうだし、千葉側でやるにしてもわざわざ勝山まで行くのは遠い気がするし・・・と悩んだ末、
アクアラインで千葉側までは行くけど、勝山までは行かない微妙な所、お世話になったのは最近ブームのまたまたはじめての宿、富津港 川崎丸さん。

帰港後撮影
前日昼予約したら、自分が10人目の予約との事。12名ぐらいになるのかな。船も大きそうだしそこまで深くないだろうから大丈夫でしょう。
おもり30号でPE1.5号までってことで、ある程度深い所をやりそうですね。
釣具屋で専用の仕掛け2組買って、外房で使うカットウ (かっとう:フグ釣りに使う体に引っ掛けるための針、及び釣法) とかをある程度かき集め、後は船長に聞こう!!
今時ネットで予習するんだろうが、サイトを運営してるにも関わらず、ほとんど見ないでナメた状態で行ってみます。「坊主上等 」Tシャツ着てますからね^^
6時までに集合で朝5時過ぎに宿前に着くと、宿はまだ開いていない。釣り座 (つりざ:船上で釣り人が座る位置) のボードは、順番札(マグネット)を取るらしく、取れた札は6番目。
コンビニに行って買い物してから戻って宿で受付します。

この宿、なんと遠方割引があって、千葉県外で東京とか神奈川とかだと基本1000円引き、もっと遠くだと2000円引きしてくれる。これだとアクアラインを渡る気が起きやすいな。ただ、現住所確認はなぜか健康保険証限定。病院や薬局ではなく船宿で、「保険証ありますか~ 」って聞かれるのは、なんか笑える。マイナ保険証の弊害が釣り船の割引に影響するとは厚労省も思うまい。値引きしてもらった1000円で念のため宿仕掛け一式を購入し、エビの皮むき用らしく手袋と雑巾とを受け取り、事前に取った番号のマグネットを渡すと番号が入った乗船札と交換されます。女将さんに「これ船長に渡してくれる? 」と、氏名と番号を記入した一覧表を預かりました。
港の工事のため船着場が普段と違うらしく、指示された駐車場に車で行くとちゃんと人が立っていて駐車を誘導してくれます。臨時の場所だけあってちょっと船着き場までは遠いけど、帰港時は船前まで車で荷物を取りに入れるよとのこと。
船まで歩いていくと、船長がいて預かった一覧表を渡したら「もう乗っていいよ。空いてる場所に座って! 」とのことで、既に6番目の俺の乗船順番だったらしく、小さめのペット氷を受け取って運よく空いていた左ミヨシに座りました。
座って準備をしてると、乗船札を集めに船長が来て、「釣り方大丈夫だよね! 」って言われて、トラフグ初めてである事を伝え、仕掛けこれでいい?って見せるとマジマジと仕掛けを見て、「これでいいけど、食わせ針は2本までにして! 」と市販仕掛けが3本だったので一つ餌針を外す様に指示されます。抵抗が増えてのオマツリ防止らしいです。
その後、トラフグ初挑戦組に入って餌付け、釣り方講習会を受けます。なんかこういうの久しぶり^^
餌の付け方は、尾の付け根を3mmぐらいしっかり残して切り、頭を落として皮を3節分剥くのは湾フグと同じだが、湾フグみたいにオモリに針が直結ではないのと、空合わせ (からあわせ:アタリがなくてもあわせること) 必須じゃないため、背側に一度出して皮で止めるやり方でなくても脱落はしないっぽい。普通に身に針を通すのでいいとのこと。
釣り方は、極端に動かすとカットウが幹に絡んだりするので、控えめな誘いと基本は宙で待って、誘いなどを入れながら当たる棚をずらして探るそうです。アタリ (あたり:魚が餌に食いついた時に竿先が動くこと。魚信ともいう) があったら即合わせで、乗らなかった戻せばまたアタることがあるので確認してから巻き上げる様にと、この辺は他のフグと同じですね。ショウサイみたいに底へ導くような動きはなさそう。
最近は底から2m程度まででアタリ (あたり:魚が餌に食いついた時に竿先が動くこと。魚信ともいう) が出る事が多いとのこと。
各釣り座 (つりざ:船上で釣り人が座る位置) には、解凍済みの赤エビが既においてありました。

しばらくして、お客13名を乗せて6時半頃河岸払い (かしばらい:船を離岸し、海に出る事) です。空は曇りで、寒いですね。


全くどこらへんでやるのか調べもしてないので知らなかったんですが、湾奥側に向かいます。
結構な時間走って、アクアライン手前でスローダウン。へ~こんな所でやるんだ。


市販仕掛けのエサ針を2本に減らしましたが、宿仕掛けの方が針の背にも返しがあって脱落もなさそうだし、カットウ (かっとう:フグ釣りに使う体に引っ掛けるための針、及び釣法) 針のハリスの長さとかは船支給餌にベストになってるでしょうから、市販仕掛けではなく一組購入した宿仕掛けに30号オモリを通した感じで最初やってみます。PE1.5号以下、おもり30号統一は船長が放送もしてました。

最初水深は29m、底から5mまで探ってみて!との放送です。
電動の必要ないよとは言われましたしテクニカルな釣りは基本左巻きでやるんですが、もっている電動は右巻き。でもま~空合わせ (からあわせ:アタリがなくてもあわせること) もないし、誘いもそこまでいろいろ入れる感じでもないなら、楽な電動右巻きでいいかなと、手動左巻きタックルをいつでも変えられる用意だけして電動でスタート。

着底して、なんとも潮がちょっとしか流れていない。底でビタ止めしてアタリ (あたり:魚が餌に食いついた時に竿先が動くこと。魚信ともいう) 待ちをして、何もなければ少しずつ棚を上げて誘ってはビタ止めの繰り返し。
ちょっと経って、右舷 (うげん:船の船首に向かって右側) 後方で一尾上がったみたいです。ただ、続かないな~ドンヨリ感で空合わせもなく、誘ってはビタ止め、棚を探るという修行が始まるか!って感じ。
と、底に戻ってビタ止めしてたら竿先に違和感。な、なんか気配が、と集中した途端、極小さくクッと竿先反応。
鬼の様に速く小さくオリャ!!
グッ
あ、乗った!
うんしょ、うんしょと巻き上げてたら、船長があっという間に横にタモ (たも:タモ網のことで、魚をすくう網) を持って立っていて、タモ (たも:タモ網のことで、魚をすくう網) 入れしてくれました。
おお、最初の合わせで早々に初めてのトラフグをゲット!

かわいいね~サイズは大きくないけど柄が確かにトラフグだね~と、ご機嫌、ご機嫌。
タモ (たも:タモ網のことで、魚をすくう網) 取りの時に船長は釣れた棚を聞いて、他のお客にも放送で伝達してくれます。
その後、何度か流し (ながし:一つのポイントで釣りを開始して竿を上げるたまでの一単位。通常潮の流れにまかせる流し釣りの場合に使用する。流し終わると別のポイントへ移ったり、同じポイントの場合は潮上まで戻って流しなおしたりする) 変えして、お隣さんも一尾ゲット。
ポイントも、アクアラインがどんどん近づき、風の塔と海ほたるの間でやってる感じ。

空の上には、羽田空港発着の飛行機が頻繁に飛んでいきます。飛行機見学には最高ですね。
魚が浮いてる情報もないのでたまには上まで探るけど、基本底周辺をフニフニ誘ってビタ止め、立ったり座ったりと姿勢を変えて集中力を維持しながら続けると、
竿先、ククッっとさっきよりははっきりとした小刻みなアタリ (あたり:魚が餌に食いついた時に竿先が動くこと。魚信ともいう) !
オリャ!と合わせるとスカッ!! 僅かなチャンスはずした~っ
そ~っっと元の位置まで竿を戻し、お願いもいっちょきて~っ
モゾモゾってきたので、オリャ!
グン!
なんとか乗りました!
フ~ッ

また船長がタモ (たも:タモ網のことで、魚をすくう網) 取りしてくれて、無事二尾目をゲット。小さいバケツだとつらそうなので、大きめの樽にお引越し。

周囲には、神奈川、東京湾奥の吉野屋さんや野毛屋さん、えさ政さんとかも少し離れたながらも同じ様な場所を流し (ながし:一つのポイントで釣りを開始して竿を上げるたまでの一単位。通常潮の流れにまかせる流し釣りの場合に使用する。流し終わると別のポイントへ移ったり、同じポイントの場合は潮上まで戻って流しなおしたりする) てます。ただ、お客さんは片舷10名以上のってました。勝山の萬栄丸さんは二艘出しだったみたいで、川崎丸さんと同じぐらいでしたね。ま~宿選択は正解ってことにしよう。

なかなか活性 (かっせい:魚の食い気が良さ) がないまま時間は過ぎ、少し長めに戻った場所で、水深は20m強で船中でも数尾あがりました。

自分もアタリ (あたり:魚が餌に食いついた時に竿先が動くこと。魚信ともいう) がなんとか見えて合わせたのですが、オリャ虚しくスカッ
しかも合わせた瞬間、仕掛けの重みが若干明らかに軽くなりました。あげてみると餌スッカラカン。食い進めた所での鬼合わせ (おにあわせ:目いっぱい力強くあわせること) で、餌が脱落したみたい。
失敗した~><アタリがでるまで違和感さえ感じとれなかった。オモリ直結ではない餌針だと少し感度がおちるかな?
その後も頑張りましたが、アタリ (あたり:魚が餌に食いついた時に竿先が動くこと。魚信ともいう) さえ出せずに13時過ぎ、時間で納竿~っ
最終釣果 (ちょうか:釣れた魚の数) はトラフグ2尾。船中トラフグ0~3尾 船中お客13名で合計13尾。前日は同じ客数で船中28尾だったそうで、厳しい日に当たってしまった。

でも、初めてトラフグは釣ったし、二尾は食べられるのでボチボチって感じですね。
終了間際、船長から放送でトラフグのエラの穴からハサミを閉じたまま目の後側にコツと当たるまで刺して泳がせて、血抜きするように言われました。
いまいちわからなかったのでお隣さんに聞きながら、確かに樽に戻すと血が出ます。でも血はでるんだけど一尾は何度やっても元気だな~
帰路に入る前に船長が身欠き (みがき:魚を食用の部位に取り分ける処理) を開始。バケツの水を抜いて持っていくと身欠いてくれて、ビニールに入れてクーラーにしまいます。
「刺身で食べるのに、何日寝かせたほうがいいの? 」って船長に聞くと、「寝かせなくていいよ 」とのこと。寝かせても一日だそう。
後半は完全に晴れてポカポカ陽気の中帰港し、手洗いやペットボトル氷の交換や追加。必要な人はレシピなども受け取れる。聞くとショウサイとレシピは同じだそう。
アクアラインで軽い渋滞にはまり、途中の高速でも渋滞がチラホラで、なんとか明るい内に帰宅して外でタックル (たっくる:釣竿やリール、仕掛けなどの釣り道具一式のこと) やカッパを洗えました。
二尾しかないから、全部刺身で食べちゃえ!と
まずしっかり包丁を研ぎ、ショウサイフグより身が固いというより弾力がある。包丁で薄く切りやすいですね。細めのネギを巻き巻き&最近高いな~な馬路村ポン酢。

うめ~っ。
ショウサイフグはちょっと水を抜いたぐらいがベストだけど、トラフグはできるだけ薄く切ればそのままで美味しいですね。味はショウサイもうまいけど、身の質からするとやっぱトラフグの方が上質感があるのはよくわかる。
大量に皿に並べたフグ刺しは、日本酒やらビールと共に、どんどんなくなっていき、完食です。
おいしかった~っ。釣行当日で全消費してしまいました。でも満足です。
釣法的には、底付近でのフニフニ誘いとビタ止めで宙での待ちでなんとか二尾取れたけど、いろいろ試せるほどアタリ (あたり:魚が餌に食いついた時に竿先が動くこと。魚信ともいう) がなかったので、基本的な部分はこれでいいんだろうな~ぐらいです。潮も緩く、かつタックル制限もしっかりしていて、かつミヨシってのもありますが、糸が船側に向いている状態でも、一度もオマツリしませんでした。フグで胴の間だとさすがに先にフグに見つけてもらえる確率が減るので、潮先になる瞬間はごくわずかでしたが、なんとか3回アタリ (あたり:魚が餌に食いついた時に竿先が動くこと。魚信ともいう) が出たのは、ラッキーでしたね。船長は、ポイント探索で地形ではなく明らかに反応を探してるんですが、この魚の密度じゃ映るとは思えないので、ベイトかなんかを見てるんですかね?にしても外道いっさいなしのトラフグだけって、東京湾でもしっかりトラフグが釣り物として成立してるんだな~という感じ。
短期間の産卵期で大きいのがバカバカ釣れるタイミングが春先にあるみたいですけど、その時はもりあがるんでしょうね~大きいのは釣って食べてみたいけど、目をギラギラさせる中に突入は厳しいかな。自分的には食べちゃうと当分満足してしまうしね。昔、「寄りフグ 」って小さいショウサイフグがエビの皮でさえ食ってくる数が半端なく釣れるのを体感した事がありますが、ああいうオマツリ的な要素はモチベーションは凄く高まりますからね。産卵期に関しては漁獲数には直結するのでその辺は心に止めとかないとは思うが、東京湾でのトラフグはそういう段階までいってないかな。獲れ始めたの最近ですもんね。
あと、ヒレは一応塩もみして網の中で日光に当てて乾かしてます。

トラフグさん、ごちそうさまでした。