前の釣行記を読み返して、酔いながらも朝一の第一投でサバにつかまったのが、途中投入なしのこの船での一番の敗因だったと鮮明に思い出します。このためにブログを書いている。
朝の暗いうちのクロムツは少し浮いている事も多いので、多本針で上の方も狙いたいが、ちゃんと船長に聞いて最近のサバの元気具合を踏まえて本数を決めよう。
基本は、針4本で仕掛けを作っておき、多いなら3本に詰めて用意。捕まったら即2本。
そんな妄想で、再挑戦です。
あと、しっかりアラの仕掛け強度も高めたので、クロムツ確保で心に余裕をもってのアラ狙い、よろしく~
お世話になったのは、川津港 源泉丸さん。

帰港後撮影
5kgぐらいのアラを釣りたくてこの宿に来ているが、最初にデカムツも狙ってくれるので、撃沈覚悟のアラ釣りを自己正当化しやすい^^
ポイントからの帰りにはオニ狙いもあるので、鍋の食べたいこの時期は、アラがダメならオニがあると、高級魚クジみたいなもんですね。当たりますように~。
朝3時半集合で、5分遅刻。バタバタと乗船して、右胴の間 (どうのま:船の中の位置で中央付近(左右両方)を言う) に陣取りました。

船長に聞くと最近はサバはほとんど出てないよ。今日はわからんけどって話。
お客5名、真っ暗の中4時に河岸払い (かしばらい:船を離岸し、海に出る事) です。
港では風はなく、予報でも風も日中にいくに従い収まり、波も僅かなはず。前回の二の舞は嫌ですからね。
沖のポイントへ1時間20分ぐらい?
船長がポイント直前で、 「潮が速いわ、まっすぐ走れない! 」なんて言葉を吐きます。
あと、魚の反応はすごいらしく、中層にサバかも?って反応が結構あって 「逃げ切れない 」なんて不安な言葉も吐きます。
朝一はそこまでサバは飛びついてこないから、針数多いので行ったら?ってアドバイスをもらって、4本針で行きます。
まぁ俺がトラウマなだけであって、周囲はほとんどが5本針ですから大丈夫でしょう。
それはいいとして、ウネリも風も結構あります。10mは吹いてる。うねり (長めの周期で起伏する波) も時化手前ですな。
んあ~っ
欠伸(あくび)が出るって、もしかして俺、酔ってる?
ポイントに到着して、風をよけられる操舵室裏からお客が各自の釣り座 (つりざ:船上で釣り人が座る位置) に向かいます。
俺は操舵室のすぐ横なので楽。釣り座 (つりざ:船上で釣り人が座る位置) で餌を付けようと始めた途端。
マーライオンに変身。海に供物を献上。
いきなりです。完全に二の舞っていうか、しょっぱなは今回の方が酷い。
ただ、井の中にちょっとしか入っておらず、リバース終了時点でスッキリ。
といっても余裕はないので、今回の釣行記も例のごとく写真がないです。そんな余裕なし。
空が白むまで少しだけ待って、最初の投入。トモからの順次です。途中投入禁止。
トモ1列目が投入したら、船を前方に走らせはじめ、俺は2列目で 「2番さんどうぞ~っ 」の合図でできるだけ船から離れたところにおもりをトウゥと、投げ入れます。今日はお客5名なので3列目が投入した段階で船を止めて、糸を立つまで戻る操船。
前回釣行で一人だけサバで止められて、他の人は本命ゲット。しかもその流し以外ほとんど誰も釣れないという第一投のトラウマをもっているので、 「たのむ~っ落ちてね~ 」と祈ります。
船長 「水深215m、下から2~3m 」。
俺のカウンタは215mを遥に超えて240m手前ぐらいで着底しました。 「潮、速っ 」でも、落ちただけでも俺にとっては良し。
トントンの度に、底はなく、糸を出すしかない。とアタリ (あたり:魚が餌に食いついた時に竿先が動くこと。魚信ともいう) がでて釣れたのはサバ。
ん~落ちても結局サバにやられるのか?
しかも、対舷の左胴の間 (どうのま:船の中の位置で中央付近(左右両方)を言う) のお客は、ムツをトリプルゲット!
船長 「二列目は同じタイミングで投入してるから、ほとんど同じ場所に落ちてるはずなのにね! 」
デジャブに近い、厳しい立ち上がりです。
他のお客もポツポツと本命のクロムツを上げはじめました。
お客が空いているときは竿を出す大船長は、今日は仲乗り (なかのり:船に同乗して釣り人のお世話をする人。余裕があると一緒に釣りをする事が多い) をやってくれていて、軽やかに揺れる船中を回り、皆を手伝ってます。
次の流し、高頻度の棚取りなおしの間のアタリ (あたり:魚が餌に食いついた時に竿先が動くこと。魚信ともいう) 待ちで、僅かにクン。
おりゃ!!と即合わせ。なんか乗りました。
その乗せを大船長が見ていて 「今のは完全にアタリだな! 」ウンウンとうなずいてます。
いい乗せ方だったみたいで、暴れかたもいい感じ。
期待の中上がってきたのは、ヨシケンさん的 「渋い時でも付き合いのいいフレンドリーな奴 」。メダイです。
クーーッ、ま~一尾はほしいからいいや。
で、荒れた海も潮の速さも少しずつ悪くなってきますが、投入したら竿をキーパーに置いてしばらく突っ伏して気持ち悪さを堪え、
着底してアタリ (あたり:魚が餌に食いついた時に竿先が動くこと。魚信ともいう) が出て合わせたら、キーパーに竿を置いて、ドラグを少し緩めて電動リール君に頑張ってもらいます。
それで精一杯。気持ち悪いぜ!
海面でサメにやられたお客が出て、残り20mはドラグ (どらぐ:リールが逆転して道糸が出る力を調整するレバー。急な魚の引きに対応できる) を締めて高速巻きと手繰るのを速くして、もしサメが近くまで来たら危ないから逃げてねと指示がでます。
次に乗せた魚は、断続的で少し鋭さもある、おいしそうな引き!!
上がってきたのは、そう本命クロムツ君。ボチボチのサイズ。とりあえず坊主 (ぼうず:狙った魚が一匹も釣れない事。オデコともいう) 逃れ。
少し機嫌が良くなって、サバも回ってるし、底ベタベタ指示に代わった段階で、根性で一番上の針を詰めて3本針仕掛けの糸結び敢行。本命の可能性を上げます。

さらに、大船長が、前釣ったサバを餌に切ってくれて、新鮮生サバにチェンジ!
しかし、餌の交換もきついわ。
反面、どんどん糸が出る底のトレースも慣れてきて段々大胆に緻密に対応できるようになり、捻り出したアタリにオリャって合わせると、
巻き上げようとする俺に
船長 「一尾でいいの~~? 」と追い食いを促します。
ただでさえ追い食い下手なのに、 「そんな余裕ないよ~ 」なんて思いながらも、一尾取ったしと、
ちょっと底で粘って、巻き上げ開始。で、チビムツを追釣!追い食い (おいぐい:別の魚が残りの針にかかること) してたのはサバ君。逆かもだけど。
この頃は、水深220m前後でも、着底260m、アタリ (あたり:魚が餌に食いついた時に竿先が動くこと。魚信ともいう) が出たのは330mぐらい糸が出る潮。
船長が 「ポイントを通り過ぎるのがあっという間! 」と巻き上げ指示が出る時は、ひどい時で360mぐらいまで糸がでています。
で、クロムツ狙いは最後です!って流し (ながし:一つのポイントで釣りを開始して竿を上げるたまでの一単位。通常潮の流れにまかせる流し釣りの場合に使用する。流し終わると別のポイントへ移ったり、同じポイントの場合は潮上まで戻って流しなおしたりする) で、底をトレース中クンときたのでオリャ!!
船長から、「糸が途中でたるんでるから、もっと合わせを大きく!」なんて俺の体調を無視したアドバイス。
なんか乗ったけど、 「追い食いだ~ 」と糸を出し続けてしばらくして、竿先が騒がしくなったので、巻き上げ開始!
キーパーにセットして、ドラグ (どらぐ:リールが逆転して道糸が出る力を調整するレバー。急な魚の引きに対応できる) を調整して、その段階で力尽きました。
「小人さん、た~すけて~っ 」
取り込みを小人さんに託して、この船唯一の横たわれる天国スペース(キャビン)で前回釣行同様にダウン。
そのまま、アラ狙いのポイントへの移動中、潰れてました。
完全グロッキーで何分ぐらい横たわっていたかはいまいちわからず、スローダウンで船室から出たら少し回復した感じ。
気持ち悪いのと船が揺れていけなかったトイレに行って、船長に 「次の流しは、俺、とばして! 」と伝え、ゆっくり天秤仕掛けに切り替えます。
準備する間、 「良型のクロムツと、メダイと、サバが掛かってたよ。 」どこからか小人のささやきが聞こえ、既にクーラーに全部入ってました。しかもサバは血抜き済み^^
「グッジョブ!小人さん! 」
いや~見えない小人さんっているんだね。
沖のポイントは海も悪かったのであきらめて、岸側に戻ってきて水深200m前後を狙いましたが、風は収まらず。ウネリも結構ありますが、沖ほどではないかな。
沖は仕方ないにしても、天気予報ハズレまくってるやん!
飛ばした一投目は皆誰も上げず、俺の一投目(皆の二投目)でほどなく俺の竿先ググ!
オリャ!グイン
乗った~重っ!
竿先がグワッと曲がります。根からはがして~っと手巻きで数メートル巻き上げて、巻き上げて~って、フッと軽くなりました。
クーーーッ
デカかったですが、鋭さもなく、トルクフルと重さは半端なかったので、デカいサメっぽかったです。
そのまま仕掛けを戻して続けたあと回収したら、上側の12号ハリス (はりす:仕掛けの中で針が結ばれている糸。魚に警戒されないように最も細い糸を使う場合が多い) が途中でプツリ。
その回は、他に2人がサメでやられてもいたので、やっぱサメでしょうね。
その後も、果敢にどんどん糸が出る中責め、外道 (げどう:狙っていない種類の魚のこと) の活性も低めなので結ばないですむタコベイト追加などもやってもみましたが、結局、船中、オニもアラも上がらず。
サメと小さいカンコぐらいでした。そのまま10時を超えて時間で納竿 (のうかん:釣りを終了すること) ~っ。
にしても、よく最後まで釣りできたわ。
帰港したら、他の客が、「釣り人はいね~のに、デカムツがあがってんだもん!」って笑ってました!
最終釣果 (ちょうか:釣れた魚の数) は、クロムツ3(1は小人取込)、メダイ2、サバ6(2持ち帰り1餌)、ユメカサゴ3(チビリリース)
船中釣果 (ちょうか:釣れた魚の数) は、クロムツ0~4で、アラ、オニはゼロです。


海況悪し、釣果 (ちょうか:釣れた魚の数) 渋い日ながら、俺の体調を考えると、よくこれだけお土産があるな!という感じで、貯金したのか下ろしたのか?
とにかく、途中投入がない場合は、もう少し追い食いを狙らう胆力をつけよう。
クロムツは、46,42,33cmと毎度いいサイズですね。
メダイは、1.3kg、1.0kgと小さいので、刺身とかより味噌漬けとか唐揚げ系かな~っ
どうも、源泉丸さんの船のサイズと、ウネリの感じは俺の船酔いにドンピシャみたいで、 「いけそう 」ぐらいでは無理だな。今後は、超凪予報限定にするしかないか!
朝11時には帰港して帰宅するので、帰ってからは明るい状態で、道具洗いや洗濯ができます。
チビクロムツの塩焼と、小人さん血抜きのサバの味噌煮を食べてバタン。


酔った日は、本当によく寝られます。10時間ノンストップ睡眠。
クロムツさん、サバさん、ごちそうさまでした。
そして、小人さんありがとう!