
5年程書いてなかった釣法備忘録。実際、大して釣り方は変わってないし、アカムツの釣法も進化してて時代遅れな部分もあるでしょうから書く必要もないんですが、自分の頭の中の整理としてやっておきます。だいぶ考え方がシンプルになってきたかな。
大事な事は変わらず、
・餌を回転させない
・餌を完全停止させる瞬間を作る
ですね。
あと、どの魚もそうでしょうが、超ご機嫌がいい時は目の前に餌さえあれば食ってきます。そういう時は、潮先 (しおさき:潮が流れる先の方。船釣りの場合は船が流されて船の中で最初にポイントに接する位置で、寄せ餌を撒く場合でも寄せ餌が流れ着く方向になるため、釣れやすいことが多い) に座って手返しを良くする事が一番大事。対して、ご機嫌が悪い時は何やってもどこで座っていても釣れない。重要になってくるのが、その中間の気に入ってもらえれば食ってくるって時。アカムツはそういう時、結構わがままな部類の魚。気に入らないと、目の前に餌が来てもスルーする。これが、アカムツ船で良く見られる釣り座と関係なく釣れる原因だと思ってます。微妙なご機嫌の時に、条件を合わせ込めた人に釣果が集中する。
感性が届きにくい深さにも関わらず、状況に合わせる対応力がことさら必要な魚だと思っています。
■ ポイントとタックル
アカムツは年中釣れますがノッコミ (のっこみ:産卵前に魚が浅場に入ってきて餌をよく捕食する時期) 時期と通常時では深さが違います。
通常時は200~300m ノッコミ (のっこみ:産卵前に魚が浅場に入ってきて餌をよく捕食する時期) 時は100~150mぐらいが多いですね。東京湾ではスピニングでピンポイントで投げて釣ってる名人がいたぐらいで、40mぐらいで釣れた経験はあるんですが、最近は全く聞かないし、サイズもカサゴクラスばかりでした。型希望になった今はあまり興味はないですが、魚の生態を把握する上では数を釣るのは凄く大事で、浅場で数を釣ることで得られるものも大きいとは思います。
通常時でオモリ200~250号、PE4号、ノッコミ (のっこみ:産卵前に魚が浅場に入ってきて餌をよく捕食する時期) 時でオモリ120~150号 PE3号ぐらいが標準でしょうか。
誘いを入れる事もあり、かつ口切れしやすい魚なので、先調子 (さきちょうし:先端の方がよく曲がる竿の曲がり具合) と胴調子の間の少しだけ胴に入る柔らかめの竿がいいかと思います。硬いと巻き上げ時にバレやすいのと、アタッた時に弾いてしまい再アタックがされない事も起きます。
場所で有名なのは、波崎や銚子周辺でノッコミ (のっこみ:産卵前に魚が浅場に入ってきて餌をよく捕食する時期) ではカンネコ根、犬吠沖は通常時。あとは東伊豆、御前崎周辺ですかね。
その他もアカムツのポイントは関東全域にあるけど、生態は同じなのに地域が違うと釣り方は結構違います。
理由のメインは外道 (げどう:狙っていない種類の魚のこと) ですかね。外道 (げどう:狙っていない種類の魚のこと) の種類や多さが違うことで、如何に外道 (げどう:狙っていない種類の魚のこと) を避けるかってのが命題になり釣法が変わってる様に見えてます。
■ 仕掛け
外道 (げどう:狙っていない種類の魚のこと) がいないなら天秤の吹き流し仕掛けが一番いいと思います。枝が長いほどアカムツの好む動きになるし、枝が長い状態で餌もたくさん棚に送り込める。胴突きだと枝を長くすればするほど狙った棚に入れられる餌が減ってしまうので本質的にアカムツは天秤仕掛けが適している。ただ、天秤仕掛けだとどうしても棚がズレるし、その時に外道 (げどう:狙っていない種類の魚のこと) を避けにくい。深場で外道 (げどう:狙っていない種類の魚のこと) が食うと回収、投入のロスが生まれますからね。
あと、天秤仕掛けや枝が長いとオマツリ (おまつり:他の人の仕掛けと絡まること) を誘発しやすいし、深場での遊漁船という前提の中で、人気のある銚子周辺は胴突きの2本針限定という制約さえある場所も出てきています。
遠州灘のアカムツでなぜ天秤仕掛けが成立するのかを疑問に思ってましたが、福田港からのアカムツをやってみて圧倒的に外道 (げどう:狙っていない種類の魚のこと) が少なかったので納得しました。
制約がなく降ろしてみて外道 (げどう:狙っていない種類の魚のこと) の活性が低いなら吹き流し仕掛けに変えるってのが、流れ的にはベストだと思います。
・針とハリス (はりす:仕掛けの中で針が結ばれている糸。魚に警戒されないように最も細い糸を使う場合が多い)
共通なのはハリス (はりす:仕掛けの中で針が結ばれている糸。魚に警戒されないように最も細い糸を使う場合が多い) 6~8号、針は太地で懐の深い針ですね。
ハリス (はりす:仕掛けの中で針が結ばれている糸。魚に警戒されないように最も細い糸を使う場合が多い) は10号でもアカムツの食いには影響しないと思いますが、あまりに太いと切れてほしい時にも切れないのでアカムツを釣るためには6~8号ぐらいがいい。細いと潮乗りが良くないのと絡みやすいくなると思います。

針は、口角にかかった時に、暴れると針穴が広がってすっぽ抜けやすくなるので、針穴が広がりにくい太地の針、かつ懐が深いというのが条件になります。極端に懐が深い太地とかならムツ針でもいいですし、自分は藤井商会のホタ針を使っています(一番右)。形状が凄く大事で、ホタ針だからいいというわけでもない点に注意してください。
針の色はどうでもいいですが、自分はサバに少しでも見つかってほしくないので、ある時は黒地を使います。また、太い針は重いです。潮が緩くご機嫌がいまいちのアカムツの場合、潮乗りが良くないとスルーされてしまうので、チモト (ちもと:針の根元の糸を結ぶ所) 付近に浮力を持たせて重さを相殺する必要が出てきます。世の釣法が進化して、マシュマロボールやフロートパイプとかで対応するのが一般的になってますね。マシュマロボールは浮力が高いかはわからないですが、潮乗りを良くしてくれるので効果的だと思います。
・胴突き仕掛け (どうつきしかけ:一番下にオモリを付けて、枝状に分岐している仕掛けの種類) (通常)
一般的なのは胴突き仕掛け (どうつきしかけ:一番下にオモリを付けて、枝状に分岐している仕掛けの種類) の2~3本針です。枝長は60cm、枝間は90~130cm、お客の数や潮の状況で投げ入れしなくていいなら枝間を詰めますし、投げ入れするしかない時は絡まない距離まで広げます。
捨て糸は一般的には1m~1.2m程度ですが、これは底の外道 (げどう:狙っていない種類の魚のこと) 次第です。アカムツのいる範囲は底から2.5mぐらいで、群れが大きくなれば上に広がります。ただ、基本的には上にいる時は下にもいる。ただ、下にしかいない外道 (げどう:狙っていない種類の魚のこと) がやっかいなので1m程度の捨て糸を取り、外道 (げどう:狙っていない種類の魚のこと) にやられにくい所まで捨て糸を削るってのが基本だと思います。一番下の枝を少し短めにして60~80cmぐらいで落ち着く事が多いです。


・胴突き仕掛け(置き竿 (おきざお:竿を手に持たないで竿掛けなどに置いた状態でアタリを待つこと) 、底を切る場合)
胴突き仕掛けでも枝を長く取った方が、アカムツが好む動きになりやすい。あと、置き竿 (おきざお:竿を手に持たないで竿掛けなどに置いた状態でアタリを待つこと) や底を切ると船の動きで仕掛けは動いてしまいます。いい感じでたまに止められればいいですが、少しでも動きを抑制できるように枝は長い方がいい。置き竿 (おきざお:竿を手に持たないで竿掛けなどに置いた状態でアタリを待つこと) や底を切る場合は、枝は1m程度は取った方がいいです。捨て糸の長さは必要なく10cmでもいい。ただ枝が長いので枝間も極端に長くなり、針数は稼げないので、状況次第ですね。
・天秤 (てんびん:主に仕掛けを沈める時に絡みを防ぐためのL字をした金具) 吹き流し
接続は回転ビーズ (かいてんびーず:仕掛けを分岐するための接続用ビーズ) とかで軽い仕掛けにした方がいいかと思います。福田港でやった時は4.5mの3本針でやりましたが、だいたい常に2本針での天秤仕掛けは用意していってます。
・装飾
オレンジ、赤、黄色系の発光はアカムツには有効ですが、外道 (げどう:狙っていない種類の魚のこと) にはもっと有効な事の方が多いです。外道 (げどう:狙っていない種類の魚のこと) が食わないなら積極的に付けるって方針がいいと思います。マシュマロボールとかも発光と無発光の両方があるので、ちゃんと状況に応じて使い分けてください。

・オモリ
黒く塗ったのもを使ってます。というか塗っていきます。アカムツには全く関係ないですが、投入と回収時にサバに見つかるリスクを減らしたいためです。

■ 餌と餌付け
餌は基本をホタルイカで考えています。しかもホタルイカの肝が最後の一食いにとにかく大事。気にしないといけないのは、ホタルイカは非常に持ちが悪い餌である事。肝は特に。魚に突かれなくてもホタルイカの肝だけ潮で流されてなくってしまうぐらい持ちが悪い。そしてアカムツは中深場の釣りであって仕掛けを下したり回収するのが時間がかかり、餌が持ちが凄く大事な釣りでもあります。なので持ちのいいサバの短冊も付けています。サバの短冊で持ちを良くアピール度も上げて、ホタルイカの肝で食わせる。ホタルイカの肝がなくなっても、最悪サバだけでも釣れる事はあるので、それでノーチャンスを減らすって事です。あとサバの短冊は、餌を回転させたくないので、形によっては面取りしますし細めがいいです。アカムツは捕食が下手な魚でもあるので、短めに切る事も多いです。
今は匂い玉など、肝と同じような効果を狙ったアイテムもあるので、その辺をいろいろ試してより安定的に食いを得られる方法は探しています。
短め細めの生サバの短冊を付け、ホタルイカの壺抜きを抱き合わせます。壺抜きは、時間があればハサミで丁寧に剥離します。肝を傷つけず少しでも長持ちさせるためです。狙うポイントが深いほど、サバ短とホタルイカの併用の効果が高く、浅いなら片方もありだと思っています。

■ 待ち、誘い、乗せ
糸が出ない程度に周期的に手繰り寄せるようにゼロテンション (ぜろてんしょん:オモリを海底に着けて、竿先が曲がるか曲がらないかぐらいの状態でアタリを待つこと) と仕掛けが浮いた状態を繰り返す程度動かしてアカムツに見つけてももらって、ゼロテンション (ぜろてんしょん:オモリを海底に着けて、竿先が曲がるか曲がらないかぐらいの状態でアタリを待つこと) で完全に止めた瞬間に食わせる。これだけです。動かす事で見つけてもらう確率は高まりますが、食ってくるとは限らない。どちらかと言うと最後の一食いを誘発するのは匂いですね。目の前に餌があれば匂いで最後にパクりとしてくれる。底の魚だから上からゆっくり落ちる誘いに反応するってよく言われますが、それは活性が高いときで、そん時は何やっても釣れます。どっちかという完全に止まってれば急に動くとリアクションバイトで食ってきたりもします。
止めた餌から匂いを感じられる眼の前まで餌が来る確率を増やす事が第一で、誘いは二の次。効果的な誘いはその日によって違うので、まずアカムツがいる棚に餌を保持する事を考えてください。水深が浅いほど誘いは有効で、深いほど動かし続けたら咥えてこなくなります。誘いは釣れてる人に真似ればいいかな。
完全に止まらないと食ってこない事が多いので、最初に書いた餌が回転してもノーチャンスが生まれます。海が荒れた状況とかミヨシだと、アカムツの釣果 (ちょうか:釣れた魚の数) が下がるのは、餌がズーッと動いてしまうから。胴突きの仕掛けを底に着けて止めるとかや枝を伸ばして止める瞬間を設けるのが、食わせるスタート地点だと思います。
乗せは向こう合わせ。捕食が下手なアカムツはたまに餌を咥えるのを失敗するけど、派手なアタリ (あたり:魚が餌に食いついた時に竿先が動くこと。魚信ともいう) のあと全く動かさないと再アタックしてくる。なので、かかってから針穴が広がらない様にかかっている事を確認しながら聞き合わせのまま徐々に電動リールを巻き始めます。少しでも針穴を広げないで取り込みまでもっていくことで確率を上げています。アワセを入れる事で、フッキングが確実になる時もあれど、バレも誘発するので取りこぼしが出ますが、上手にヌタッとやれば全部取れます。
■ 巻き上げと取り込み
柔らかめの竿で、低速の少し速めで巻き、手持ちで竿をしっかり立て、波の揺れを身体で吸収します。あまりにゆっくりだと暴れすぎて針穴が広がる余地が生まれ、速いと引っ張る力でも針穴が広がります。竿の硬さでも最適な速度は変わるとは思うので、基本 「低速の速め 」ぐらいしかないですね。
取り込みは凄く大事ですね。かなりの確率で針穴が広がってるのでゆっくりでもいいからテンションを緩めないで、タモ (たも:タモ網のことで、魚をすくう網) 取りまでもっていくのがキモですね。仕掛けが竿長より長いと特に緩みやすいので、落ち着いて少しずつあげていってタモ (たも:タモ網のことで、魚をすくう網) で掬ってください。アカムツは、海面でバレてもしばらくすると海に戻ります。タモ (たも:タモ網のことで、魚をすくう網) を使わないで抜き上げるのは、バレやすいのでおすすめできないですし、可能性があったらしっかり準備してタモ (たも:タモ網のことで、魚をすくう網) 取りしてください。ダブルとかだと焦る人も多いでしょうが、下からのタモ (たも:タモ網のことで、魚をすくう網) 取りしないと両方は救えませんよ。アカムツって、食わせる事ができる人でも取り込みまでもっていくのが難しい魚です。
エラを切って樽で泳がせると血抜きができ、このひと手間で極上の肝が食べられます。

■ 外道
外道 (げどう:狙っていない種類の魚のこと) は、アカムツに限らず深場系の釣りの最大の課題。外道 (げどう:狙っていない種類の魚のこと) がかかると投入と回収のワンセットの時間をロスします。これを減らす必要がある。装飾と棚、動き、全部影響します。夜光玉(マシュマロボール)、ケミホタル、水中ランプ、全部アカムツに効果がありますが、サメ、ユメカサゴ、ドンコ、サバも寄せますから、許される範囲と場所に入れてください。誘いすぎたり、アカムツがいない上の棚まで餌があれば、上にいる外道 (げどう:狙っていない種類の魚のこと) で時間をロスしたりもします。外道 (げどう:狙っていない種類の魚のこと) の活性と範囲の見極め、対応法を理解しておくことは大事です。
■ 料理
アカムツは30cmを超えると脂の乗りが良くなり、40cmを超えると極上になります。
あと、肝と真子も極上です。ちゃんと血抜きして肝、ノッコミ (のっこみ:産卵前に魚が浅場に入ってきて餌をよく捕食する時期) 期なら真子も料理しましょう。
上品な脂がのった身は、寿司飯に相性がよく、皮目を炙ると香ばしさが出るので、炙りの握り寿司が一番おすすめです。
煮切った醤油に柚子胡椒で香を付け身をくぐらせて炙った身で握る寿司もいいですし、脂の乗りが強すぎる人は酢で軽く締めてから炙ってもいい感じになります。
当然定番の煮付けも美味しいですが、通常に煮付けよりも煮汁は醤油が少なめ、砂糖を少し多めにするのがいい。
塩焼きも絶品ですが、少し小さい場合は干物にするものいいです。
三枚におろした後の中骨やハラミに塩をまぶして、バーナーで炙っても最高の酒のつまみになります。



口の中にタイノエご夫婦が海域によってはいます。
慣れないで見るとビックリしますが、お箸やプライヤーで挟んで取れば問題ないです。ただ、いることで栄養を取られ、味が一回り分ぐらい落ちるので、できればいない方がうれしいですね。
■ 毎度のオマケ
バラシたのが本命とわかる稀有な写真です。なぜ、お腹から刺さっているのかは解明されていません。

最後に、この備忘録は個人の完全な思い込みです。正しいかはわかりませんし、人それぞれの釣り方もありますので、ツッコミとか入れずに、自分なりの釣り方でアカムツ釣りを楽しんでください











